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拾陸 ページ18

五条さんの部屋に帰って来て、彼がシャワーを浴びている間にソファの上でウトウト。
とても居心地がいいこのソファはきっと高いんだろうなぁ。
ベッドもすごくフカフカだったし。
猫の身体じゃなくてちゃんと人の身体で寝てみたい。
彼女でも何でもないから無理な話だけど。

五条「A〜おまたせ」

五条さんが戻って来て閉じていた目を開ける。
目隠しを取った彼は本当に綺麗な顔をしている。
芸能人よりも美形で、少し童顔気味。
宝石のように綺麗な蒼眼で髪も純白のようだ。

顎を撫でられて猫の特性ゆえかゴロゴロと喉が鳴る。
少し恥ずかしいけど今は猫だから仕方ない。

五条「眠そうだね。先にベッド入ってていいよ」

A「…家主より先に入るわけには…」

五条「じゃあ僕も入る♡」

時刻はまだ22時前。
人としての生活を送っていた時はこの時間はまだまだ起きていたはずだ。
それなのにこの身体ときたら…早く寝たからって早起きするわけでもないし。
付き合わせてしまっている五条さんにも申し訳ない。

五条さんに抱えられたままベッドに入る。
彼は仰向けで私を自分の胸板の上に乗せている状態だ。
動きたいけど背中に手を回されているし、頭を優しく撫でられている。

A「五条さん…」

五条「ん〜?」

A「下ろしてください…」

五条「え?何かダメ?」

A「お世話になっている人の上に乗るなんて…」

五条「僕がしたくてしてるんだからいーの」

五条さんは「Aはいい子だね〜」と片手でスマートフォンを弄ると枕の横に放ってランプを消した。
彼もこのまま寝るつもりらしい。
結局全部付き合わせてしまったなと申し訳なくなる。

A「五条さん…私に合わせなくていいですよ?」

五条「気にしなくていいよ。Aと一緒にいることが僕の癒しだから。今日もよく寝られそうだ」

ああ、何て優しい人なんだろう。
眠りかけている頭でこの人のことを考える。

初対面にもかかわらず私を引き取ってくれて。
身体の心配もしてくれて。
大きな手で優しく撫でてくれて。
不安と恐怖を抱えていた私に居場所を作ってくれた。

五条「ねえ、A。お願いがあるんだけど」

A「…はい…」

五条「呪いが解けてAが人間に戻ったらさ――――――」

五条さんが話しているにもかかわらず、私は睡魔に負けて、その先の彼の言葉を聞き逃してしまった…。

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Mami(プロフ) - 更紗和金さん» 遅くなってごめんなさい!続き楽しみにしてます (2022年7月9日 9時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
更紗和金(プロフ) - Mamiさん» わわっ!嬉しい!恐縮です。ありがとうございます! (2022年6月11日 20時) (レス) id: b1ab373c3f (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 更紗和金さん» 寧ろ文才分けてほしいくらいです! (2022年6月10日 23時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
更紗和金(プロフ) - Mamiさん» 自分ではちゃんとエロい感じになっているのか首を傾げながら書いているので、そう言っていただけると幸いです。ありがとうございます! (2022年6月3日 20時) (レス) id: b1ab373c3f (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 先生エロい感じが良い! (2022年6月2日 21時) (レス) @page31 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:更紗和金 | 作成日時:2022年5月20日 23時

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