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拾肆 ページ16

【五条side】


今日も今日とて割り振られた任務を淡々とこなす。
どれも雑魚呪霊ばかりでやり応えなどない。
こんな奴らを相手にする暇があったら、一分でも一秒でも早く高専に帰ってAに会いたい。
彼女といる時だけは任務や上層部のストレスから解放される。
そんな気がする。

五条「早く僕の天使ちゃんに会いたいなー」

車の後部座席で脚を組み、上を向く。
今日は現場に着くまでの時間がひどく長く感じて億劫になりそうだ。
まだ一晩しか一緒に過ごしていないのに、彼女がいないとこんなにも退屈に感じる。

五条「ねえ、伊地知」

伊地知「はっ…はい」

頼み事をしていた伊地知に声をかけた。
運転中にもかかわらず、僕の声にビクついて反応するところを見ているとコイツは僕をどう思っているのだろうと訊きたくなる。

五条「調べてくれた?」

伊地知「はい、出来る限りは…」

五条「車止めて」

まだ現場に着いてはないが、道路の端に停車させた。
僕が無言で手を伸ばせば、伊地知は困ったように目を逸らす。

五条「何?調べたんでしょ?」

伊地知「それが……何も該当しませんでした」

五条「何それ」

伊地知「戸籍は勿論、失踪届や死亡届などもくまなく探しましたが…檜野 Aさんに関するものは何も出て来ませんでした。海外の戸籍も調べたのですが全く…」

戸籍がない?一体どういうことだ。
まさか無戸籍で育った?
いや、高校も大学も出て会社で働いていたと昨晩話は聞いている。
戸籍は学校に入る時には必要となるものだし、無戸籍だと手続きも特殊だ。
自分のことを話している彼女は何不自由なく育ったように窺えた。
おそらくそれはない。
だとしたら、なぜ戸籍がない?
それに娘が行方不明となったら普通の親なら心配して何か手を打つだろう。

五条「とりあえずオーケー。もし何か分かったら教えて」

伊地知「かしこまりました」

伊地知は話が終わると再び車を発進させた。
僕は静かに溜息をつきながら窓の外を眺める。

A…君は一体何者なんだ。

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Mami(プロフ) - 更紗和金さん» 遅くなってごめんなさい!続き楽しみにしてます (2022年7月9日 9時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
更紗和金(プロフ) - Mamiさん» わわっ!嬉しい!恐縮です。ありがとうございます! (2022年6月11日 20時) (レス) id: b1ab373c3f (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 更紗和金さん» 寧ろ文才分けてほしいくらいです! (2022年6月10日 23時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
更紗和金(プロフ) - Mamiさん» 自分ではちゃんとエロい感じになっているのか首を傾げながら書いているので、そう言っていただけると幸いです。ありがとうございます! (2022年6月3日 20時) (レス) id: b1ab373c3f (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 先生エロい感じが良い! (2022年6月2日 21時) (レス) @page31 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:更紗和金 | 作成日時:2022年5月20日 23時

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