十一話目 ページ11
学生時代
「んじゃお前ら、今日は救助訓練すっぞ」
担任の声により、ヒーロー基礎学の内容は救助活動。
馬鹿でかい雄英の敷地の中には様々な街の様子を再現したグラウンドがいくつもあるのだ。
流石雄英、と言ったところか。
救助される側とする側に分かれ、訓練を開始_____するはずだったのだが。
同じチームの力佳の様子がおかしいのだ。
いつもならこういう訓練は山田と同じようにテンションが高い……いや普段からだな。そんな力佳のテンションが低いのは少し気がかりだった。
だが、声をかける暇もなく訓練は始まる。
俺たちのチームは救助される側、道の崩落に巻き込まれた一般人として行動するらしい。
救助組が駆けつけるまで、ここから地面が見えないくらい深いところに降りて待機。
一人ずつロープを使って慎重に降りていき、残りは力佳と俺だけになった。
未だ動こうとしない力佳に「降りろよ」の念も込めて肩をポン、と叩いた。
弾かれたようにこちらを振り返る力佳の顔は真っ青で、よく見ると微かに身体が震えている。
「は、……えっ、」
「…………高いとこ、ちょっと怖くて。で、でも大丈夫！待たせてごめん、訓練始まらないよね。……今、から降りる、よ」
へら、と抜けた笑顔を見せる力佳に何故か苛立ち、その細い手首をキツく握った。
驚いた顔をして狼狽える力佳を他所に一方的に口を開く。
「訓練、続行したいのか」
「……そりゃ、したい、けど……」
「…………よし」
もごもごと口ごもる力佳の握ったままだった手首を引っ張る。
気の抜けた声を出す力佳に背を向け足を屈めた。
「な、にしてんの、相澤」
「乗れ、訓練続けてぇんだろ」
「…………あり、がとう」
重いとか言わないでよ、念を押して力佳が俺の背中に乗った。
後ろから外野の歓声が飛ぶも気にしない、訓練中だろお前ら。
申し訳無さそうに謝る力佳に「別に良い」とだけ言って崖を下る。
高いところが怖いのはどうやら本当のことらしく、手を回している力が強くなったと共に呼吸も少し荒い。
なるべく揺らさないようにロープを下っていき、ようやく地面に着いた。
「着いたぞ、大丈夫か」
「……ん、ごめん……ありがと……」
安堵したような笑顔を向ける力佳に、何故か胸がツキリと痛んだ。
首を傾げたとき、遥か上から「訓練始めるぞー！」という先生の声が聞こえる。
_______なんで胸が痛くなったのが気になるが……まあ良いか。
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倖穂 - アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア アイザワピーポー神。☆ (2018年10月17日 22時) (
レス) id: 1df74019a7 (このIDを非表示/違反報告)
桜音@(プロフ) - 鬼城亜也さん» 本当にありがとうございます…助かりました…！！これからもノロノロ更新ですがよろしくお願いします！ (2018年10月3日 23時) (レス) id: 5ab7bb9a6f (このIDを非表示/違反報告)
鬼城亜也(プロフ) - 桜音@さん» 早めに報告できてよかったです！これからも頑張ってください(^ー^) (2018年10月3日 22時) (レス) id: c11a21ae93 (このIDを非表示/違反報告)
桜音@(プロフ) - 鬼城亜也さん» わ、わ、すごい恥ずかしい間違いをしてしまった……すみません、報告ありがとうございます…！！ (2018年10月3日 22時) (レス) id: 5ab7bb9a6f (このIDを非表示/違反報告)
鬼城亜也(プロフ) - いつも楽しく見させて頂いてます！あの、ハロウィンまで6ヶ月では？ (2018年10月3日 21時) (レス) id: 8eb80150c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜音@ | 作成日時：2018年9月24日 20時
