9話 ページ10
直感的に彼は信じてくれないだろうと思った。
なぜなら、僕なら絶対に信じないだろうし、ヤバいやつだと思うからだ。
自分でも今の自分がヤバいやつだと思ってるとか笑えるね。
｢だめかな？｣
首を傾げて聞いてみれば
｢どうして、僕と友達になろうなんて思うの？
僕は、グズでノロマなタコ野郎だし。
どうせ、後であいつらが来てまた僕をいじめるつもりなんだろ……？｣
どうやら相当やられているらしい。
ここまで警戒されては呪いは使えない。
どうしようか。
人を信じないという自分と同じ一人ぼっちの彼。
僕が手を貸すことで彼の心を開かせてみようか。
それより、今まで蔑んでた奴が自分たちより上の立場になったらあいつらはどんな顔をするんだろう？そっちの方が面白そうだ。
いじめられっ子が心を開ける友達が出来れば依存してくれる。ひとりが嫌だと縋ってくれるはず。確証はないが僕がそうだからきっとそうなのだろう。
｢ねぇ、あいつらのこと嫌い？｣
微笑みながら聞いてみる。
｢あ、当たり前だろ！お前だって……｣
｢じゃあ見返してやりたいと思わない？｣
｢え？｣
彼の言葉を最後まで聞かずに被せて言えば
また驚いた顔をしたあと
俯いてしまった。
｢……見返してやりたい。僕をバカにしたやつを全員見返してやりたい。｣
ゆっくりと言葉を紡ぐ彼。
言い切った後に顔を上げた。その瞳は恨めしい、憎いといった感情が渦巻いていた。
無意識に僕は微笑んだ。
｢僕ならその手助けができる。
ねぇ、やっぱり僕と友達になってよ。
僕と友達になって
君をバカにしたやつ全員復讐してやろう。
僕は呪いが得意なの。ねぇ、一緒に魔法の勉強をして全員に復讐しようよ。｣
そう言ってもう一度手を出す僕。
彼、アズールは僕のその手を取った。
僕の手を取ってくれた。それだけでなんだか僕は嬉しくてアズールに微笑んだ。
彼は少し恥ずかしそうにしていたが、微笑み返してくれた。
僕が本当に仲良くしたいと思う友達が出来た瞬間だった。
この時はまた飽きたら離れればいい
とりあえずひとりじゃないし、一緒にいれば楽しそうだからいいや、と軽く考えていた。
まさかアズールがあんなに熱心に勉強して、スクールでもずっと一緒にいるくらいベッタリくっついてくるなんて思ってもみなかった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
仲良し。
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黒梦(プロフ) - 紅紐さん» 見に来てくれてありがとうー！！！！そう言って貰えてめっちゃ嬉しい！！頑張って続きも書く！！！！ (2020年12月6日 15時) (
レス) id: 56087ab723 (このIDを非表示/違反報告)
紅紐 - 紅紐だよ！！！！！好き！！！ねぇこれ好き！！！これから続編まで一気に見てくる！！！！！ (2020年11月29日 7時) (レス) id: ae3c69c326 (このIDを非表示/違反報告)
黒梦(プロフ) - ウツボだよ☆さん» あわわわ死なないで〜！ありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです！ (2020年10月18日 23時) (レス) id: 61a2d14e4f (このIDを非表示/違反報告)
ウツボだよ☆ - グハァｯｯｯこの作品僕好きデスゥッッッﾁｰｰｰｰﾝ(死亡) (2020年10月17日 19時) (レス) id: 5d8b13751b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒梦 | 作成日時：2020年10月4日 2時
