113。不機嫌カップル ページ14
。
翌日、つまり私が帰省する日
2人とも行く先は東京駅だったため、そこまでは一緒に行くことにした。
A「…なんか眠そうだね。」
梅原「ん、ここ最近予定詰め詰めだったから殆ど寝てないんだよ。」
A「昨日は元気だったくせに。」
梅原「Aがいるから。」
A「あっそう…まぁ見せてもらったスケジュール凄かったもんね。お疲れ様。」
梅原「はぁ……。」
浮かない顔をした彼だが、それはこっちも同じ。帰省なんて滅多にないから嬉しいはずなのに、この前の連絡のせいで気持ちは台無しだった。
梅原「…元気ないじゃん。」
A「…そんなことないよ。」
梅原「嘘、帰省する時はもっと嬉しそうな顔してた。」
A「……そうだっけ、あんたの顔も相当だけど。」
梅原「俺は……まぁ…。」
まるで喧嘩しました感を醸し出すカップルのような態様のまま、駅に入っていく。
A「じゃ、私こっち。」
梅原「そっか、楽しんで来いよ。」
A「…うん、またね。」
梅原「……。」
無言で手を挙げる彼に笑いながら背を向ける。以降、一度も振り返ることは無かった。振り返ったら、一緒に来て欲しいと言ってしまいそうだったからかもしれない。
ただ、見なくても分かった。
私が見えなくなるまで、彼はその場を動かなかったこと。
お盆の新幹線内は頭痛がする程人がいる。奇跡的に指定席が取れたが、それはもう目を瞑りたくなるような値段だった。
東京から京都までは凡そ2時間弱。その間の時間を、私はいつも台本を読むことで潰していた。
しかし、それも今回はない。自分でも信じられない程手持ち無沙汰である。
A「…ねよ。」
睡眠とは最高の時間潰しだと思う。
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きう(プロフ) - ろうとさん» To Tokyoだとすると……と考えて頂けると笑 (2018年10月26日 12時) (
レス) id: d3a74e45d6 (このIDを非表示/違反報告)
ろうと(プロフ) - まさかの海外から帰ってきます？ (2018年10月21日 22時) (レス) id: efe2bd5154 (このIDを非表示/違反報告)
きう(プロフ) - 零さん» お、おおお……？どうでしょう(笑) (2018年10月14日 15時) (レス) id: d3a74e45d6 (このIDを非表示/違反報告)
零 - まさかの修羅場…？？ (2018年10月14日 1時) (レス) id: e51d07dac9 (このIDを非表示/違反報告)
きう(プロフ) - 絢辻さん» コメントありがとうございます！ギャグと恋愛要素の比率をいつも心配しながら作っているので、そのような感想を頂けて安心します(笑) (2018年10月13日 15時) (レス) id: d3a74e45d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きう | 作成日時：2018年7月14日 22時
