幸せ73 ページ31
誰かのその一言で、部屋中がしんと静まる。
緊張が場を占める中
ぬらりひょんと鯉伴だけはいつものようにぬらりくらりとしていた。
ぬらりひょん「やぁやぁご苦労。
どうじゃい？皆最近妖怪を楽しんどるかい？」
『へへへ…。シノギは全然ですな。』
『ところで総大将、今回はどういった?』
ぬらりひょん「うむ…。
そろそろ…三代目を決めねばなと思ってなぁ。」
その言葉に、部屋中の熱量が上がった気がした。
その中でもひと際、重苦しい熱を発する者が、鋭い歯を覗かせた。
ガゴゼ「おお…、それはよいですなぁ。
二代目が降りてもう数年…。
A様が候補を辞退してしまった現在
いつまでも隠居された初代が代理では…、お辛いでしょう…。」
「……。」
事実である上に自分が決めた事。
後悔など微塵も無いが、それでもダシの様に使われたのは幼心にも不快だった。
『総大将!
悪事ではガゴゼ殿の右に出るものはおりますまい!』
『何せ今年に起った子どもの神隠しは…
全てガゴゼ会の所業ですからな!』
ガゴゼ「いやいや…、大量に子を地獄に送ってやるのがワシの業ですから。」
取り巻きにおだてられ気を良くしたガゴゼのしゃがれた笑い声が響く。
それを不快そうに見る者もいたが、場はガゴゼ派の勢いだった。
「…なにあいつ。」
リクオ「A?」
「あぁ、ゴメン。何でも無いよ。」
思わず口から洩れた不満を慌てて誤魔化す。
リクオにはあまり嫌な所は見せたくないのだ。
だからこそ、Aはこの場にリクオを長居させたくなかった。
A自身、過去の経験から幹部衆には苦手意識が強かった。
ぬらりひょん「なるほどのう。
相変わらず現役バリバリじゃのうガゴゼ…。」
ガゴゼ「おまかせ下され…。」
まるで自分に決まったかのようなガゴゼの態度に
Aの不快メーターが50ほど上昇したところで、ぬらりひょんがニヤリと笑った。
ぬらりひょん「だが…お前じゃあダメじゃ。
三代目のケン・・・、このワシの孫
リクオをすえようと思ってな。」
その言葉に、今日一番の衝撃が走り抜けた。
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紗那(プロフ) - 久しぶりに《この手に掴んだ幸せを》を一気に読み直したのですが、やっぱりstoryや展開などが大好きです(*^◯^*)更新停止になっているみたいですが、もう更新されないのでしょうか････？更新されるのを待ってます(＞人＜;) (1月28日 17時) (
レス) id: a0235214a5 (このIDを非表示/違反報告)
こと(プロフ) - めっっちゃくちゃに好きです。大好きですガチ萌えます！！！本当に最高すぎます！！！！もう更新されることは無いのでしょうか……？続き楽しみに待ってますm(_ _)m (12月11日 18時) (レス) @page50 id: 8bdd3d2cd9 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - すっごく､萌えます！！めっちゃ続き気になります！ (9月25日 0時) (レス) @page50 id: 1fc4502f62 (このIDを非表示/違反報告)
ポッチ(プロフ) - めっちゃ好こです｡男色もストーリーも大好きなので何度も読み返してしまいます｡更新はもうされないのでしょうか? (5月24日 11時) (レス) id: bc736021f3 (このIDを非表示/違反報告)
れもん - おわーーー！！好きです！好きすぎます！！！このままリクオも混ざって…まさか若菜さんが…良いですね！！！！！鯉伴様もカッコ良すぎる！！続き、待っております！でも、無理はなさらないでください！ (2022年10月25日 1時) (レス) @page50 id: 4d12249e4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泪 | 作成日時：2017年4月10日 15時
