不本意ですが、公安警察庁警備局警備企画課所属です。２

「空気よめ。」 ページ6

「あいつは……死んだ。」

「え？」

「死んだんだ。潜入捜査中に。」

「ふぅん。ま、光ならやりかねないよねぇ。」


マグカップの中の、すっかり冷めたコーヒーを口に含み、飲み込む。

飲み物を口の中でしばらく留まらせるのが、こいつの癖だ。



こいつの反応は冷めている。
同期が死のうが上司が死のうが、どれだけ自分を慕っていた後輩が自分の身代わりになろうが







　








こいつは何も感じない。



「で？どーせレー君が原因なんでしょ？」

「は？」

「あぁ、秀君にでも殺された？『ライ』としての秀君に。」

「お前…」

「No。これはあくまで予想、な。Aは何も言ってないよ。」


何も感じない代わりにこいつは、人の感情の起伏、軌道を読むことに特化している。

相手が次に何を言おうとしているのか、どう感じているのか。
……何も感じないから、躊躇も何もあったもんじゃない。


「……本当にお前は……」

「どうでもいいし、分かってるでしょ。ボクは別にレー君も秀君も好きじゃないから。」

「…知ってるさ。」

「あり、どこいくの？」


荷物を引っ掴み、大股足早に歩く。

分かっているだろうに、いちいち聞いてくる。
それくらい自分で考えろという意味もこめて盛大に無視する。


「…ちびっ子君、とかいう子供のところか。」

「残念。」


珍しく外れたな。
ノックリストが盗まれて、わざわざコナン君のところに行くと思うか？


「…ふぅん。」

「行くなら鍵掛けてけよ。」

「おう。」


適当な返事が返ってくる。

ため息をつきながらも外へ出て身なりを整える。



本当にあいつは……






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「やっぱボク、空気読むの下手だなぁ…くっそ、何がだめなんだろ。」

「眠。あー眠。」→←「近づくな。」

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