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紳士というべきか、変な所で初心な彼
そんな彼だから好きになったのだけれど…
こんな格好で彼氏と初お風呂だなんて絶対に嫌っ!
せめて、露出と関係のない頭のほっかむりだけでも取りたい私は出来るだけ可愛く彼に問いかける。

「…逆になるせはこんな格好の彼女とお風呂入りたい?」
「……」

別に露天風呂でどうこうなりたい訳じゃないけれど、これは流石に色気も何もない。
彼の情に訴えかける様に見詰めると、険しい顔でしばらく固まっていた彼の手が動いて、するりと外されるほっかむりと肩のタオル


「これ以上は俺が耐えられないからむり…!」


顔を赤くした彼が叫ぶから、今回はこの位で妥協してあげる事にしよう。







《おまけ》

念願の彼とのお風呂はバスタオルをぐるぐると巻かれて、頭にほっかむりを被せられ…色気も何も無い散々な物になるかと思っていたけれど、どうにか彼を説得して身体に二重に巻いたタオルだけで入浴許可をゲットした。

「「…」」

けれど、はじめてのふたりでのお風呂…
何を話したらいいのか分からなくて会話はぎこちなく、思う様には続かなくてふたりの間に流れる沈黙

「あのぉ、なるせさん…?」
「…はい」

消え入りそうなほど小さな彼の返事
彼の顔を盗み見ると真っ赤な顔をしていた。

そんな変な所で初心な彼が愛おしく思えて、私の方からススス…と距離を詰める。

「…っ」

私が詰めた分だけなるせは反対方向へ逃げていく…
その攻防戦を繰り返している内に小さな露天風呂の端に追いやられるなるせ。

「なるせくん、もう逃げられないよ?」
「ちょっ!!?マジで来ないでってば!」

にこりと笑って距離を詰めるとばしゃり、と水飛沫を上げて露天風呂の外へと逃げる彼

「ちょ、なるせ…っ!!?」

彼の身体がフラリと傾いて石張りの床に倒れ込んだ。

「…あれぇ?」

真っ赤な顔で目を回しているなるせ
どうやらのぼせてしまったらしい…

「きゃーっ!?」

慌てて彼を部屋に連れ戻して水分補給をさせて、浴衣着替えさせて座布団を並べて横にならせる。

「…落ち着いた?」

膝枕をした彼の顔を覗き込むと申し訳なさそうな顔をしていた。

「…うん、マジで格好悪くてごめん…」
「ううん、これから一緒に慣れていこうね?」

彼の髪を撫でて柔らかな唇にキスをすると、ようやく引いた顔の赤みが一瞬で戻ってしまい思わず笑う。

「も〜!本当にもたないからやめてぇ…」

両手で顔を隠す彼の顔は耳の先まで真っ赤で…
そんな彼の事が愛おしくて仕方がない…!

開演のベルが鳴る前に(nrs)*→←バスタオル攻防戦(nrs)*



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うたたね(プロフ) - 庭さん» ありがとうございます☺️💕 (2023年4月24日 20時) (レス) id: 6910b7a819 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - Donut最高でした2人ともかわいいです😭💕 (2023年4月20日 22時) (レス) @page21 id: 9b83d6d4ad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うたたね | 作成日時:2023年2月11日 23時

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