【第八十九話】死の間際の暗闇道【暁月まつり】 ページ43
_人の夢と書いて、儚い。
_人の憂鬱と書いて、優し。
_人の為ると書いて、偽り。
_そう教えてくれたのは誰だったか。
_忘れるはずもない。先生だ。
_誰からも愛され、誰からも嫌われた先生。
_私達に名を与え、名を上げた先生。
_なのに、なのに。
_どうしてぇ!!
_どうして、先生が死ななきゃいけないの!!!
_憎い…。憎くて堪らない。
_今の私が目覚めたら、それは予兆。
_昔の私が目覚めたら、それは終焉。
_必ずや殺してやるわ!!
「__!__!!」
暁月まつりは、死んだ。
誰にも気づかれず、誰にも気づかないようにして。
この事実は、まもなく広がるだろう。
その彼女は、宵闇の中にいた。
死んだ時、絶対に見るものだ。
これで、死んだことも、過去のことも全て思い出す。
まっさらな状態で、生き返らないのだ。
しかし…、とため息をつく。
これでは生き返るのは時間の問題だ。
私の構造は、龍太郎。そして、囃が知っている。
だが、直すことが可能なのは囃だけだ。
この事は誰も知らない、葬儀が行われるのも時間の問題だ。
彼女は座り込み、顔を伏せた。
自分の生死はどうでもいい。
考えるのは、憎き二つの国と恩師のことだった。
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蛇庵(りあん)(プロフ) - 続編いきました! (2016年5月3日 20時) (レス) id: 09ec081b29 (このIDを非表示/違反報告)
蛇庵(りあん)(プロフ) - しのっちさん» わかった!続編いくね。 (2016年5月3日 20時) (レス) id: 09ec081b29 (このIDを非表示/違反報告)
しのっち(プロフ) - 蛇庵(りあん)さん» ……りあん、そろそろ続編にいった方が良いかもぉ…… (2016年5月3日 20時) (レス) id: 56a4443702 (このIDを非表示/違反報告)
しのっち(プロフ) - ……手直しする…… (2016年5月3日 20時) (レス) id: 56a4443702 (このIDを非表示/違反報告)
しのっち(プロフ) - ……終わった…… (2016年5月3日 20時) (レス) id: 56a4443702 (このIDを非表示/違反報告)
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