【第四十六話】蝶の羽化【相樂 千代】 ページ1
死神の蝶が羽化したのは、
十数年前のこと。
現在の新撰組の屯所から、北西におよそ八里。
昔、
一つの寺子屋があった。
そこに千代はいた。
彼女の成長の才能は目覚ましかった。
齢八歳にして、蘭語、英語、仏語を独学で理解した。
更に二年後の齢十歳のとき、剣才を発揮。
示現流剣術の免許皆伝を成す。
更に翌年。
長年幕府を悩ませていた野党団三十余名を惨殺。
少女の人生には¨失望¨しかなかった。
「千代ちゃん!!読書なんてしてないで、遊ぼうよ!!」
と、寺子屋の友人が声を掛ければ。
「………つまんないの」
と言い、読んでいた洋書を刀で斬る。
遊びも、失望のごまかしであることは理解していた。
天の才能に恵まれたと言っても過言ではなかった。
しかし。
唯一天に誤算があるとすれば……
愛しすぎたことだろうか。
殺戮を愛したのだ。
暗殺部隊へ引き込まれたのも、それがきっかけだろう 。
そして今。
殺戮の蝶として、死神の蝶として……武士達の世界に名を馳せてしまった。
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蛇庵(りあん)(プロフ) - 続編いきました! (2016年5月3日 20時) (レス) id: 09ec081b29 (このIDを非表示/違反報告)
蛇庵(りあん)(プロフ) - しのっちさん» わかった!続編いくね。 (2016年5月3日 20時) (レス) id: 09ec081b29 (このIDを非表示/違反報告)
しのっち(プロフ) - 蛇庵(りあん)さん» ……りあん、そろそろ続編にいった方が良いかもぉ…… (2016年5月3日 20時) (レス) id: 56a4443702 (このIDを非表示/違反報告)
しのっち(プロフ) - ……手直しする…… (2016年5月3日 20時) (レス) id: 56a4443702 (このIDを非表示/違反報告)
しのっち(プロフ) - ……終わった…… (2016年5月3日 20時) (レス) id: 56a4443702 (このIDを非表示/違反報告)
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