【ジョジョ】時は、【男主&東方仗助】 (ページ10)

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小さいお子様ページ10

はいはい、と言いながら仗助は未だお湯が出続けているシャワーを取って手渡そうとした時、

「おわっ！？」

濡れた手がツルリとシャワーを取り損ね、シャワーは無残に床に落ち、泳ぐように動き続けていた。その間、2人は声を無くしてしまったかのように黙って目を見つめあっていた。シャワーは動きながら四方八方へとお湯をまき散らかすために、服を着たままのアオは数十分ほど前の仗助と同じように濡れていた。

「あー…何してんだよ、仗助。」

たくドジだな。とアオが言うまで仗助もアオも、石膏像になったかのように動けなかった。いや、仗助に至っては今でも動けないでいる。

「こぉんなビショビショにしてくれちゃって。」

ほんの少しの意地悪さと揶揄う声。2つが混ざり合って優しげな響きを持ちながらも少し皮肉気なアオの声が紡ぎだされる。
アオはびしょ濡れになったタートルネックを捨てるかのように勢いよく脱いだ。そこでようやく仗助はハッと我に返ったかのように動きを取り戻す。

「なっ、ななななっ？！」

「何、脱いじゃあダメだってぇのかよ。お前が濡らしたんだぜ？気持ち悪いったらありゃしねぇ。」

悪態をつく様にアオがそう言うと仗助は何も言えなくなり、そっと口を噤んだ。まだ幼さの残る顔の、頬がほんのりと赤く色付いている。

「…まるで怒られた小さい子供だな。仗助？」

「はあ？」