3.思い出してきたトラウマ ページ4
「タケミチ、“イケイケ”だもんなー」
イケイケ!?オレが!?
って、ちょっと……
待て!待て!!待て!!!
早い早い!展開が早い!!
たしかにこんな事あった!!
だんだんと思い出してきたぞ……
渋谷の中学に乗り込むために、番はってるイトコの“マサル君”に話通しに行ったっけ……
アッくんとマコトは渋谷三中の生徒を見つけては何年生か聞いていた。
オレらが喧嘩するのはたしか2年だったよな……
喧嘩…か……
喧嘩?
ちょっと待て、喧嘩なんて10年以上してねーぞ!?
やべぇ…ションベンもらしそーだ
それに当時も喧嘩もそこまで強くなかったはず……
なのに今だったらそれ以上に喧嘩弱ぇはずだ。
それでもって!!
オレの周りってこんなイケイケだったっけ?
やべぇ!ついていけねー
落ち着け!これは走馬灯だ!!
そしてことある事に渋谷三中の奴らに声をかけるが、1年や3年ばっかで2年が全然いない。
マコトたちは集団ボイコットか?なんて言っているが、そんなことよりも俺はこの公園を覚えていた。
「まぁ渋谷の不良なんて……所詮ギャル男崩れの小洒落た“シティボーイ”だろ?」
アッくんがそう言っていたけど、
オレは嫌な予感がした。
思い出したのは“マサル君”の顔、そして……
「オイ!!」
小洒落たシティボーイ?
違う。
「
やってきたコイツらは……3年。
中3にして暴走族!!
振り切った本物の不良!!
「2年はよぉ……“修学旅行”だ」
「とりあえず1人ずつ“タコ殴り”にしてやるから、並べ」
やべぇ やべぇ やべぇ やべぇ!!!!
「ア、アンタら……3年っスよね?
オレら3年の番はってる“マサル君”に話通してますよ」
「……」
「……マサル?」
“マサル君”の名前を聞いて、3年は高笑いしだした。
「オイ!!マサルぅ」
「う……うん?
そんなおっきい声出さなくても聞こえてるし」
呼ばれて出てきた“マサル君”はイメージしていた威厳さはなく、寧ろナヨナヨしていた。
そしてジュースを買ってこいとパシられている。
……そうだ、マサル君は“パシリ”だった。
1コ下のオレに見栄を張ってたんだ。
そして同時にこの後どうなるかも思い出した。
ビビった上に、頼みの綱を失ったオレらは……
半殺しにされる
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作者名:くろっきー | 作成日時:2021年10月16日 13時