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「…っ…!」
「いい加減、自分がどうでもいいみたいな考えは捨てろ!!」
勢いでぼすん、と倒れ、私の頭は真っ白になる。
……レオがキレたところを、初めて見た。
「月永、やめろ!」
「おまえはいつもそうだ!!自分よりも、相手を優先させて!相手にどんなひどいことをされても、全部自分が悪いんだって思い込む!」
先生に止められても、レオの勢いは止まらなかった。
叩かれた頬がじんじんと痛む。きっと私は今、ひどい顔をしているだろう。
「…わたし…」
自分のことが、どうでもよかった。
だから、何をされても自分が悪いんだと思って、相手を不快な気分にさせないようにしていた。
「自分をもっと、大事にして生きろよ!!」
自分を、大事にして生きる…か。
なんで私は、そうやって生きなかったんだろう。
私が相手を守っても、自分が傷つくだけだって…
どうしてそんな簡単なことに、気づけなかったんだろう。
「…瀬川、秋歩…」
ぼそり、と私を突き落とした張本人の名前を、言った。
「……その子が、私を突き落としました。」
その瞬間、私の中にあった、重い何かが消え去った。
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my mame - るかちゃんの名前はカタカナではなくて平仮名ですよ (2018年2月22日 21時) (レス) id: b181078f9f (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ - いいねー、うまい (2016年5月27日 16時) (レス) id: 5d58c5c7e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:睦月 | 作成日時:2016年5月20日 19時