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……真っ先に入ってきたのは、微笑みながらこちらを見る…
あの、生徒会長の姿だった。
「ありがとう、みょうじさん。わざわざ運ばせてしまって申し訳ないね。」
………どうしたらいいものか。私は今、すごい人に名前を呼ばれているぞ。
にこにこと笑いながら言う生徒会長は、一応同い年なんだけど、私よりずっと大人っぽかった。
「…と、とりあえず。これ置きたいんですが…?」
「じゃあ、そこのテーブルにお願いしてもいいかい?」
よいしょ、と持ち上げて、指示された通りテーブルにファイルを置いた。
……よし、帰ろう。
こんな空気、耐えられない。聞くところによると会長はすっごくお金持ちらしいし、もし変な行動なんかとったりしたら……消される。
考えただけでも恐ろしい。私は一刻も早くここを出ようと、引きつった笑顔を向け、軽く会釈をしてドアを開けた。
「まぁ、ちょっと待っておくれよ。今ちょうど紅茶が沸いたところなんだ。」
けど、私の足は生徒会室の外に出ていなかった。そのはずだ、会長がそういいながら、私の腕を掴んでいたのだから。
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my mame - るかちゃんの名前はカタカナではなくて平仮名ですよ (2018年2月22日 21時) (レス) id: b181078f9f (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ - いいねー、うまい (2016年5月27日 16時) (レス) id: 5d58c5c7e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:睦月 | 作成日時:2016年5月20日 19時