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ほこりっぽい。もう何年も使われてないような雰囲気を出している。
「…しっ」
口元に指を当てながら、私に静かに、と口パクで言ってくる彼に、頷く。
せっかく言えそうな雰囲気だったのに。泉、恨むよほんと。
「ゆうくん?…ここにもいない、か……ん…?なにこれ。紙…?」
扉は閉めているので、今の、ん?、はなんなのだろう、と思ったけど、察しがついた。
…さっき、レオがくしゃくしゃに丸めた譜面だ。
「…うわ…まっずいな…」
ドアのところで聞き耳を立ててる私に、レオさんも近づき、ドアに耳をくっつけた。
泉は勘がいいから、ここにいること、気付いてしまうかもしれない。
けど、泉は譜面を手にとって見つめるだけで、何も反応しなかった。
そして、しばらくすると譜面を持って歩き出し、そこからいなくなった。
「…セーフ…?」
「…た、たぶん…」
私とレオは、力が抜けたように、ふぅ、とため息をついた。
「…まぁ、セナに気付かれなくてよかったぁ…」
レオはそういうと、ドアから耳を離し、体制を直そうとした。
けど。
「…うわっ!」
「…え…っ!?」
バランスを崩して、私の上に倒れてきた。
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あづにゃん(プロフ) - とても面白かったです!!これからも頑張って下さい♪ (2016年2月20日 17時) (レス) id: 77a53820e2 (このIDを非表示/違反報告)
胡桃(プロフ) - 続き楽しみにしてますー! (2016年2月18日 22時) (レス) id: 4d959f0cfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:睦月 | 作成日時:2016年2月16日 14時