検索窓
今日:10 hit、昨日:11 hit、合計:164,438 hit

39. ページ39

ほこりっぽい。もう何年も使われてないような雰囲気を出している。


「…しっ」


口元に指を当てながら、私に静かに、と口パクで言ってくる彼に、頷く。


せっかく言えそうな雰囲気だったのに。泉、恨むよほんと。


「ゆうくん?…ここにもいない、か……ん…?なにこれ。紙…?」


扉は閉めているので、今の、ん?、はなんなのだろう、と思ったけど、察しがついた。


…さっき、レオがくしゃくしゃに丸めた譜面だ。


「…うわ…まっずいな…」


ドアのところで聞き耳を立ててる私に、レオさんも近づき、ドアに耳をくっつけた。


泉は勘がいいから、ここにいること、気付いてしまうかもしれない。


けど、泉は譜面を手にとって見つめるだけで、何も反応しなかった。


そして、しばらくすると譜面を持って歩き出し、そこからいなくなった。


「…セーフ…?」


「…た、たぶん…」


私とレオは、力が抜けたように、ふぅ、とため息をついた。


「…まぁ、セナに気付かれなくてよかったぁ…」


レオはそういうと、ドアから耳を離し、体制を直そうとした。


けど。


「…うわっ!」


「…え…っ!?」


バランスを崩して、私の上に倒れてきた。

40.→←38.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (67 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
167人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あづにゃん(プロフ) - とても面白かったです!!これからも頑張って下さい♪ (2016年2月20日 17時) (レス) id: 77a53820e2 (このIDを非表示/違反報告)
胡桃(プロフ) - 続き楽しみにしてますー! (2016年2月18日 22時) (レス) id: 4d959f0cfa (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:睦月 | 作成日時:2016年2月16日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。