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「……なんで、そんな奴と付き合ってんの?」
レオはそういうと、私の肩を強く掴んできた。
下を向いて、唇を噛む。
「なぁ、A。答えろよ、そんな最低な奴ってわかってて、どうして」
「…っ、いつか、振り向いてくれるかもしれないじゃない!!」
大声を出して、私は自分の顔を手で覆った。
浮気してるのわかってて、付き合ってるなんて変なことだってわかってる。
けど、仕方ないじゃん。好きなんだから。いつか振り向いてくれるかもしれない。そんなことを思って、微かな希望を信じてた。
気付かないフリをしてたんだ、目を逸らしていたんだ。…彼は、最低な奴だって。私以外にもゴロゴロ女と繋がりがある、そういう奴なんだって。
「頑張って頑張って、我慢して耐えてたら、いつか、私しか愛さなくなる…その日が来るのを、ずっと待ってるの…!!」
愛されたい。私だけ、見て欲しい。
他の女のところになんか、行ってほしくない。
我慢した分だけ、自分に返って来る。そう、信じてたのに。
神様は、無慈悲だから。
いつになっても、そんな日なんて来なかった。
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マリー(プロフ) - ただ一言と言っておいてまた来ました。とすごく気になるストーリーです。頑張ってください! (2017年9月14日 23時) (レス) id: 5afa144aee (このIDを非表示/違反報告)
マリー(プロフ) - ただ一言!応援してます! (2017年9月4日 21時) (レス) id: 5afa144aee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:睦月 | 作成日時:2017年9月2日 1時