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禪院雛乃 ページ22

「ひな姉〜!!様子おかしいで?どうしたん?」



もうすっかり懐かれてしまった琥珀の頭を撫でながら物思いに耽る。

と言っても彼にふっ飛ばされて背中を打ちつけられたので動けないだけだが。



「ボサッとしてんのが悪いんだろうが。戻るぞ。」



『容赦ないわね、二人共。』



琥珀も〜?、と聞いてくる琥珀をスルーして校庭へ戻って今度はもう一人の同期、碧人との手合わせだ。

いたた、と小声で言いながら立ち上がる。

何故、ボケッとしてしまったかはよく覚えていない。

細かいことは気にするな、と聞いた事がある。(いけいけどんど〜ん!!)



「ボサッとすんな。こっちまで調子狂う。お前は取り敢えずうるさくしとけ。」



『そう言ってうるさくしたらしたで静かにしろって言うじゃない。さっさと相手して頂戴。』



そう言って木刀を構えた。



「お前それで刀奪われて術式も使えなくなったらどうするつもりだ?」



『真依がいる限り私は死なないわよ。』



「「ゾンビかよ/ゾンビみたいやね〜」」



でも実際多分死ぬと思う。

そりゃあの子を残して死ぬなんて事はあってはならない。

私はあの子を守ると決めたから。

でも実際私は刀や術式がなければ物凄く弱い。

その代わり、と言っちゃなんだが呪力は沢山ある。無理をしない程度に、術式を使えばいいだけだ。

でも、逆に考えれば真依を殺してしまえば芋蔓式に私も殺せる。

とても扱いやすい人間だろう。



『気持ち悪いのと一緒にしないで頂戴。』



きっと真依がいるのならば、地獄の果てまでも追うだろう。

親友とはきっとそんなものだ。

遖ェ髯「螟ゥ髻ウ→←加茂憲紀



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作者名:麗鳴 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2022年3月22日 8時

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