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加茂憲紀 ページ15
『おや...またお会いしましたね、加茂憲紀様。』
名前を呼ばれたので振り返れば、ずっと前の会合で出会った時より身長が伸び、何故か自分と
同じように目を伏せている彼女がいた。
目を伏せた事で何となく睫毛の長さが際立つようになっている気がする。
前に会ったときはそこまで身長は違わなかったのに成長期なのか彼女の方が身長が高い。
「...お久し振りです。禪院雛乃さん。」
『ふふ。もう答えがお分かりのようで。』
ニコニコと笑う彼女。
調べればすぐに分かった。
彼女に関する噂も多い。
「...呪詛師だって噂は本当なのですか?」
『あら...それは知る必要はないでしょう?』
笑みを少し深くしながら冗談か本気か分からない声色で答えられる。
肯定も否定もしない。
私には肯定に聞こえた。
『世には知らない方が幸せな事も沢山ありますよ。それでは、また。近い内に。』
グイッと顔をこちらに近付け、ニコリと微笑んだ後、何処かへ消えてしまった。
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