灰色の化物は他世界を歩む【バトスピ】part2

傲慢な勇者 ページ15

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｢酷いな……｣






嵐が治まらないで船を走らせたせいか
船は大ダメージを受け
修理が必用な状況になってしまった


船の傷を見ていると………








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駿｢和巳!?和巳なのか!?｣


｢…?｣








駿太の声に駆け寄ると
其所には見た事の無い少年が居た

濃い紫の髪、その表情に
奈瑞菜は何か嫌なものを感じる




話によるとその少年は大牙和巳
駿太のライバルらしい






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駿｢俺だってチャンピオンシップで勝つまで
　何度戦っても勝てなかったくらい強いんだ！｣


和｢……｣





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(……何か……おかしい……)





こう見ると和巳も選ばれし
勇者と考えるのが妥当だが

それならエトが反応する筈だ



しかしそのエトはキョトンとしてしまっている






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｢(ﾎﾞｿｯ、エト、あの少年はエトが呼んだのか?｣


エ｢いえ……私は何も………｣


ク｢何も…つー事は｣








この世界に何も無しに入るのは
奈瑞菜達以外無理だろう

しかもエトに召喚されていないとなると
思い当たるのは……






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｢駿太、ソイツから離れろ｣


ク｢そのガキ、タツミに呼ばれた奴だぜ｣



駿｢えぇ!?｣








その言葉に再度和巳を見た駿太
そして和巳の手には思いもよらぬ物があった



見慣れた、赤のカード









それは＿＿＿







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午の十二神皇エグゼーシドだ









駿｢何で…お前が……！｣


和｢もともとこれは俺が
　持つべきカードだったからな｣






それは一言で言うなら高慢、
業だ

きっと､腐るくらいプライドが高いんだろう








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駿｢お前決勝で俺に負けた事認めない気かよ!｣


和｢認めないね、あれは何かの間違いだ
　その間違いを正す機会を彼奴がくれたんだ!!｣







彼奴とはタツミの事だ

それに対してエトは言うが、
高慢な少年は世界なんてどうでも良いらしい



何とも狡猾な人間だろう







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｢逆恨みか、甚だしい｣


和｢何だと!!｣









奈瑞菜は思う


コイツはカードバトラーの
風上にも置けない奴だと


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