地獄 ページ2
翌朝
不安を抱えながら教室に入る。
けれど、何も起こらない。
美桜乃達グループは昨日のことなど嘘のように、４人で楽しそうに言葉を交わして笑っている。
よかったのか悪かったのか……。
昨日の夜は今日のことを気に病んで眠れなかったけれど、今日はよく眠れそうだ。
高校生になってイジメなんて幼稚なことしないよね？
小中だっていじめられたことなんてなかったし。
そう考えると、気持ちがほんの少しだけ楽になった。
だけど、期待は裏切られた。
「みう、ちょっとこっちにきて？」
名前を呼ばれ顔を上げると、美桜乃がこちらに向かって手招きしていた。
なんだろう…不安がのしあがる。
しかも、『みう』ってしたの名前で読んで。
不審に思ったけれどここで断れば荒杉に何をされるか分からない。
昨日のように教室中が静まり返るのは耐えられない。
私は仕方なく美桜乃の元へ向かった。
「あっ、カバンもって来て！」
カバン？…もう一度席に戻ると私はカバンを手にし再び美桜乃元へ向かった。
「ごくろうさまっ♪」
美桜乃はそう言うと、私の手の中のバッグをひったくった。
「えっ…ちょ！？」
私は目を見開く。
美桜乃はバッグのファスナーを開けると、バッグを逆さまにして振った。
中から財布や学生証や化粧ポーチが転がる。
キャーっと笑う美桜乃。美桜乃は財布を手に取ると、勝手に中を見た。
「これ、貰うから」
美桜乃は千円札を5枚引き抜いて千円ずつ荒杉と泉川に渡す。
物色はまだ終わらない。
化粧ポーチを開け、中を確認する。
「これ、可愛い」
「あっ、それはお母さんが…」
「……ハァ？黙ってろよ」
美桜乃が低い声で私を威嚇する。
気に入った物だけを次々と盗まれたあげく私の財布とポーチは教室の窓から捨てられた。
あまりにも衝撃的過ぎて私はそのまま家に駆け出していた。
帰る途中美桜乃に叫ばれていたような気がする。記憶は曖昧だ。
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夢喰いオバケ(プロフ) - *はなまる*＠キチ同盟さん» ありがとうございます！！続編明日書く予定なので是非見てください！では、2で会いましょう (2017年8月17日 16時) (
レス) id: 89b27ea165 (このIDを非表示/違反報告)
*はなまる*＠キチ同盟(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後までドキドキさせていただきましたwいい意味で裏切られた感じがします。続編に期待しています。お疲れ様でした！ (2017年8月16日 11時) (レス) id: 99309147cc (このIDを非表示/違反報告)
夢喰いオバケ(プロフ) - 紫稲さん» ありがとうございます。次回作はもっと主人公君を進化させようと思ってます！ (2017年8月14日 11時) (レス) id: 89b27ea165 (このIDを非表示/違反報告)
夢喰いオバケ(プロフ) - 黒月さん» ありがとうございます。2はこのあとボチボチ書こうと思います。 (2017年8月14日 11時) (レス) id: 89b27ea165 (このIDを非表示/違反報告)
紫稲(プロフ) - お疲れ様でした。最後にタイトル回収…成る程、「復讐のレクイエム」とはそういう意味だったんですね…。次回作も期待しています！ (2017年8月13日 20時) (レス) id: a941132408 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢喰いオバケ | 作成日時：2017年8月3日 16時
