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イジメの発端 始まり ページ1

高2になった。

新しい教室、新しい席、新しい友達。

今までだって特に問題なくやってきた。

そんな人生がこれから先もずっと続いていくと信じて疑わなかった。

けれど、そう思っていられたのは最初のほんの一週間だけ。

この日、私はある失態を犯してしまった…。


天から地に落ちる。



「ねぇ、野村さん」


今まで一度も関わったことのないクラス一派手なグループの高橋 美桜乃に声をかけられた。


そのあまりにも綺麗な笑みに女である私ですらドキッとしてしまった。

首筋まである茶色の巻かれた髪


手足も長くまるでモデルのようだ。


まとっている空気も独特で、いつも甘い香りを漂わせている彼女は自分とは別世界の様な人間だった。


「うん、な、なんでしょうか……?」


「あのね、今日の体育のことでちょっとお願いがあって」


「体育……?」


美桜乃が言うには、今日体操着を忘れてしまったから体操着を貸してほしいと。

「ごめん、ちょっと貸せないかな……。私も体育あるし、一着しかもってないから……――」


そう口にした途端、美桜乃の後ろにいたボーイッシュな子が声を荒げた。



「ハァ!?お前、日本語通じてる!?美桜乃が変わってって頼んでんのに、何笑ってんだよ!!」


荒杉 しおん


175センチほどの身長に筋肉質な体。


声も男のように低い。


もうすでに怖い……――。


誰かに怒鳴られるのは初めての経験だった。


「わ、笑ってなんてない……――」


「あはははは!!うける〜!!」


荒杉怒鳴られて怯えるあたしを指差しケラケラ笑うのは泉川 愛


その後ろには口元にニヤリっと笑みを浮かべている 緑川 シズカ

「貴方、うざいわ」


美桜乃はそう言うと、私の机の脚を思いっきり蹴飛ばした。


ガシャンという音を立てて、机の上の教科書や筆箱が床に転がる。


あまりに唐突な出来事に身動き一つとれない。


えっ?な、何なのこれ……。


体操着を貸さなかったことがこんな大事になってしまうなんて……。


私達の騒ぎに教室中が水を打ったかのようにシーンっと静まり返った。

地獄→



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夢喰いオバケ(プロフ) - *はなまる*@キチ同盟さん» ありがとうございます!!続編明日書く予定なので是非見てください!では、2で会いましょう (2017年8月17日 16時) (レス) id: 89b27ea165 (このIDを非表示/違反報告)
*はなまる*@キチ同盟(プロフ) - 完結おめでとうございます!最後までドキドキさせていただきましたwいい意味で裏切られた感じがします。続編に期待しています。お疲れ様でした! (2017年8月16日 11時) (レス) id: 99309147cc (このIDを非表示/違反報告)
夢喰いオバケ(プロフ) - 紫稲さん» ありがとうございます。次回作はもっと主人公君を進化させようと思ってます! (2017年8月14日 11時) (レス) id: 89b27ea165 (このIDを非表示/違反報告)
夢喰いオバケ(プロフ) - 黒月さん» ありがとうございます。2はこのあとボチボチ書こうと思います。 (2017年8月14日 11時) (レス) id: 89b27ea165 (このIDを非表示/違反報告)
紫稲(プロフ) - お疲れ様でした。最後にタイトル回収…成る程、「復讐のレクイエム」とはそういう意味だったんですね…。次回作も期待しています! (2017年8月13日 20時) (レス) id: a941132408 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢喰いオバケ | 作成日時:2017年8月3日 16時

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