22 ページ22
『私は物心ついたときから男性に身体を売る仕事をしていました、最初は自分が何をしているか
何をされているか分からない状態でしたが、歳を重ねるにつれ段々と私がどのような扱いを
受けているのかが分かるようになってきました』
zm「物心ついたときから・・・って、早すぎやないか、そんなん」
『そうですね、でも世の中には小児性愛者という者が居るでしょう？』
小児性愛者はペドフィリアとも呼ばれ、精神医学上の障害としても認知されている
もともと貧しい家庭に生まれた私は、幼いころから金を稼ぐ道具として生かされていた
女に生まれてきた事が不幸中の幸いか、はたまた不幸なだけだったのかは知らないが
男に生まれてきていたら確実に殺されていただろう
今は男性も身体を売って金を稼ぐことも少なくないが、それでも女の方が食いつきは良い
それ故に、ただ金を稼ぐために、私は生かされていた
『そして私が今されていることの意味が分かった時、切ってしまったんです
傷がついていれば相手にする客も少なくなるし、上手くいけば楽になれると思って』
zm「上手くいけば・・・？」
『金が稼げなければ私はもう用済み、金の稼げない女なんてただの肉塊でしかないので
両親は私の事を殺すだろう、そう考えたからです』
zm「は・・・・・・？」
でも、両親は私を殺さなかった
今度は傷のある人間が性の対象である客を両親は探し始めたのだ
100人いれば100通りとはよく言ったものだ、予想よりも多くの人間が私の事を指名した
『それから私はどんどん私の事を傷つけました、男性から相手にされないようにと、両親が
私の事を諦めてくれるようにと・・・でも、だめでした』
zm「・・・・・・」
『この右目も義眼です、腕ばかり傷つけるのはいけないのだと思い自分で潰しました』
zm「そこまでする必要なんか・・・」
『今思えば、私自身も狂っていたんでしょう・・・狂った状況に長時間居続けると自分も狂う
戦争で言う“シェルショック”の様なものです』
zm「・・・・・・・・・」
『これが私がタートルネックを着ている理由です』
話を聞き終わった後、ゾムさんは机をただひたすらに見つめていた
私の腕の自傷痕は、後が一本一本見えるようなそんなものではない
何本も何本も自傷痕が重なり、夏祭りの時に屋台で出されるイカ焼きのようになっている
そんなものを見せられて平気な人間が居るわけがないだろう
過去に私を買った人間以外の話だが
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 85人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぬこ(プロフ) - 六作目【魔d!×d!】悪魔が遊びに来た 魔界の主役たちが人間界の主役たちと出会うお話です。夢主ちゃんは出てきません。 (2022年9月4日 11時) (
レス) id: 87bf829c46 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ(プロフ) - 再び自分側の不注意で、この作品の編集ができなくなりました。新しい作品が出来た場合、この感想欄に書き込んでいきます。大変申し訳ございません。 (2022年9月4日 11時) (レス) id: 87bf829c46 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ(プロフ) - 自分側の不注意で別アカウントで書いていた五作目が編集できなくなりました、なのでこのアカウントで続きを書いていきます。大変申し訳ございません (2022年5月10日 18時) (レス) id: 4da284d929 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ(プロフ) - わーい！もし地雷でなければこの後のgrさんの小説もぜひ＾＾ (2021年12月23日 20時) (レス) id: d541392df9 (このIDを非表示/違反報告)
アンテール(プロフ) - 最終話お疲れ様です！お話とても良かったです。(*^^*) (2021年12月23日 9時) (レス) @page45 id: 798525d29d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぬこ | 作成日時：2021年10月10日 17時
