続(emcn) ページ44
ピンポン、と軽いチャイムが鳴った。宅配でも来たかなーなんて思いながらインターホンの画面の人物を確認すると、それはよく見知った良き友人のチーノ君だった。
「チーノ君どうしたん？！ なんかあった？」
通話状態にして、叫ぶように言った。チーノ君は少しうつむいており、あまり気分がよくなさそうに見えた。
「エミさん、直接話せませんか」
いつもはそんな喋り方じゃないじゃないか、とは彼の様子からは言えず、私はうん、と一つ返事をしてドアを開けに小走りで玄関へ向かった。
ドアノブを捻ると、濡れたように揺れるチーノ君の目と私の目が合う。眉をぎゅっと寄せている彼に、私は思わず声をかけることを忘れてしまった。
「エミさん、」
「あっ、は、はい？」
「そんな人とデートなんかやめてさ、俺と一緒になりませんか」
そんな人って、チーノ君は彼女のことを知らないでしょう？ なんて言う暇も、思う暇もなく、私の脳裏には、『一緒になりませんか』ただその言葉一つだけが響いていた。チーノ君は、私が好きなのだろうか。こんな年になっても、婚活に必死の私のことが？ 変な冗談はやめて、とか、からかかってるの？ とか言いたかったが、言えなかった。なぜって、チーノ君の真っ直ぐすぎる瞳が、私を逃がすまいと捕らえていたから。
「エミさん、泣いてんの？」
「えっ」
そう言われて初めて、自分の目から涙がこぼれていることに気づいた。
「私ってば、最低だね」
震えた涙声でそう漏らすと、チーノ君がきょとんと眉を潜める。
「なんで？」
「だって、私、他の人とデートの約束してるのに」
してるのに？ とチーノ君が繰り返す。涙が止まらなくて、目元を覆う。
「チーノ君と一緒になれたらって、思ってしまったんだもの」
心の奥底で認めることを拒んでいたこの気持ちが、どんなに大きいのか、私は知った。
ほんと、あんたはどうして！(knsyp)→←一緒に(em×cn)⚠️モブ男、モブ女出ます※誤字訂正版
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バリバーリリバーリリ - 久我羊さん» ありがとうございます！ (2022年10月3日 17時) (
レス) id: 5a44a18186 (このIDを非表示/違反報告)
久我羊(プロフ) - バリバーリリバーリリさん» 突然の告白好きです。リクエストありがとうございます。しばらくかかると思いますので、気長にお待ちいただけると幸いです…！ (2022年10月3日 13時) (レス) id: c8f3b604c9 (このIDを非表示/違反報告)
バリバーリリバーリリ - コメント失礼します！正直言うてめっちゃ好きです！（突然の告白）応援してます！そして、ciutでひたすらキスするシチュをお願いします！ (2022年10月2日 23時) (レス) @page46 id: 5a44a18186 (このIDを非表示/違反報告)
久我羊(プロフ) - Iam猫さん» ありがとうございます。今書いているものが終わりしだい、書かせていただきます (2022年9月20日 15時) (レス) id: c8f3b604c9 (このIDを非表示/違反報告)
Iam猫(プロフ) - コメント失礼します。htosで焦らし、お願いできますか…？あ、 (2022年9月20日 13時) (レス) id: 2a997d0ece (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：久我 羊 | 作成日時：2020年2月11日 12時
