続 ページ36
「あーいや、ショッピ君モテてたし、失恋した子おるやろうなって」
「あーね、コネシマもモテてたしね」
うんうんと大先生は頷く。確かに、自分が好きな人が自分のことを好きだなんて、夢のようなことだ。しかもそれが同性だったらどうだ。いくら色々な性事情が認められてきたとはいえ、日本はまだ同性婚は認められていない。
「ってかロボロ、さっき女の子に囲まれてたけど、モテ期来た？」
「残念やけどちゃうわ。お前に彼女居るんかって聞かれとった」
そう言うと、えっ、と大先生が困ったような顔をする。
「なんか最近俺モテるんよな。この前も告白されたし……あっ、ごめん……童の貞のロボロ君にはキツイお話だったかな？」
「うるっさいわ！」
によによと笑う大先生に、怒声を浴びせてやる。キツイのはキツイが、それは童貞だからではない。大先生の恋事情をあまり知りたくないからだ。ライバルが多いことを再度確認させられて、心が痛い。
「……大先生って、何で告白断ったん？ 最近丸くなったよな」
そう問うと、大先生は眉を下げて、うーんと空を見る様にした。
「ロボロが好きだから？」
「なんちゃって！ びっくりした？ ねえ今どんな気持ちー？ ……ロボロ？」
「あっおいロボロ！ どこ行くねん！」
思わず教室を出てきてしまった俺は、人が少ない校舎に逃げるように移動し、壁にもたれかかった。へなへなと足の力が抜けて、座り込む。顔が熱くて、心臓が痛い。
「さっき……本気にしたよな、俺」
はあ、と重いため息が出る。自分が思っていたよりも、随分拗らせているなあと思う。あのときの、大先生の目。きっと顔を真っ赤にした俺を見ていた。だってものすごくびっくりした顔をしていたから。情けなくて、恥ずかしくて、うつむいた俺の目から、涙が溢れた。好きだという感情が心を蝕んでいくような、そんな感覚に溺れながら、俺は止まることを知らない涙で顔をぐちゃぐちゃにさせた。
別に、大先生と付き合うとか、そんな大層なことは端から望んじゃいない。ただ、彼女を作らないで、俺を友達としてそばに置いておいてほしかっただけなのだ。しかし、大先生の言葉を鵜呑みにしそうになって、もしかしたら、なんて思ってしまった自分がいるのも本当のことだ。
「めんどくさ……俺」
「ほんとにね」
「え？！」
隣から声が聞こえたかと思うと、大先生が隣に座っていた。
続
続々※誤字訂正版→←大丈夫だ、問題しかない(rbrut & syp、kn)※学パロ
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バリバーリリバーリリ - 久我羊さん» ありがとうございます！ (2022年10月3日 17時) (
レス) id: 5a44a18186 (このIDを非表示/違反報告)
久我羊(プロフ) - バリバーリリバーリリさん» 突然の告白好きです。リクエストありがとうございます。しばらくかかると思いますので、気長にお待ちいただけると幸いです…！ (2022年10月3日 13時) (レス) id: c8f3b604c9 (このIDを非表示/違反報告)
バリバーリリバーリリ - コメント失礼します！正直言うてめっちゃ好きです！（突然の告白）応援してます！そして、ciutでひたすらキスするシチュをお願いします！ (2022年10月2日 23時) (レス) @page46 id: 5a44a18186 (このIDを非表示/違反報告)
久我羊(プロフ) - Iam猫さん» ありがとうございます。今書いているものが終わりしだい、書かせていただきます (2022年9月20日 15時) (レス) id: c8f3b604c9 (このIDを非表示/違反報告)
Iam猫(プロフ) - コメント失礼します。htosで焦らし、お願いできますか…？あ、 (2022年9月20日 13時) (レス) id: 2a997d0ece (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：久我 羊 | 作成日時：2020年2月11日 12時
