【黒バス】黄色いヒト。【黄瀬】

活動記録*７ ページ9

───…





貴「それで、そのヒトを学校で見かけるたびに

　 気になっていったんです」




*



今は休み時間。


次は移動教室だから、友達と話しながら廊下を歩いている。



そこで見かけた、教室の前に立っているあの黄色いヒト。



クラスの人たちと笑いあっているその人の笑顔は太陽みたいに眩しかった。



一人だけ、輝いているように見えて、


そのせいか、すぐに見つけられたんだ。





教室の札を見ると…２年──


……先輩…なんだ。




一年の私と２年の先輩じゃ、知り合うきっかけも


話すきっかけも無いわけで。




でも知りたくて、気になって────。






あの時見たのはバスケをしている姿だけ。



見た後はあまり遅くなって先生に怒られるといけないからと思い、すぐにみんなのいるところを探して、戻った。




結局戻ってから怒られたけど………。





あの人はあんなにバスケが上手だったから、もしかしたらバスケ部なのかなって思った。



そこで、廊下を歩いていると──




『男子バスケ部、マネージャー募集中！！』



なんていう、見る限り手書きであろうポスターに目が行く。



友「何？A、マネージャーやりたいの？」


貴「えっ？いやぁ…えっと、そーゆうことでは……」



心の中では少しやりたいなぁ〜なんて思ったけど。

男子の部のマネージャーを希望するなんて、どうせ男狙いでしょ？って言われると思ったから口に出せなかった。
否定もできないから。


けれど優しい友人はそんな事を言う人ではなかった。



友「いいじゃんっ！楽しいかもよ？」


貴「....えっ？」

友「ん？」

貴「あ…のさ、黄色いヒトって…いるかな？」


そのヒトがいないと意味がない。


友「はぁ！？人間はみんな肌色だよっ！！;」

貴「そ…そーじゃなくてっ！……頭、頭が黄色いヒト」

友「あ、頭ね…あー、いると思うよ？黄瀬、涼太。でしょ？モデルやっててカッコいいから有名だよ」

貴「そーゆう名前…なんだ……。黄瀬、涼太…さん」


心に刻むようにゆっくりと名前を繰り返す。



友達が勧めてくれてるし…あのヒトもいるみたいだから……


希望、してみようかな。






思いきって、やっちゃおう……かなぁ。

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