検索窓
今日:7 hit、昨日:1 hit、合計:55,435 hit

★☆第七話☆★ ページ9

黄「___保健室連れて行くつもりだったんス」

と、黄瀬が事実を述べたところ

黒子はじと目で黄瀬を見つめる。

黒「保健室、ですか……??」

黄「え、ちょっ、疑ってんスか!?

ホントやましいことはしないっスよ!

顔色悪かったから連れて行くだけで……」

黒「……そうですか」

黄「じゃ、そろそろ行くっス」

そう言ってまた私の手を取ろうとした。

私は少し抵抗を覚えたが、

半ば強引に握られてしまった。

黒「はい。お大事に」

黒子は微笑んでから向きをかえて教室へ歩き出した。


【黒子side】


黒「___あ」


黒子は一つ、あることを思い出して立ち止まった。

そして振り返るが、もうそこに先程の二人は見当たらなかった。


「……何故止まっていたのか、聞きそびれちゃいました」


黒子は頬をぽりぽり掻きながら少し困ったように

小首を傾げて呟いた。

その疑問は閑静な廊下にひっそりと響いた。


【Aside】


___ガララララ....

保健室のドアを開けると独特な薬品の臭いがした。

黄「センセー、いるっスかー?」

黄瀬が呼びかけても返事がない。

そして室内を見渡してもシンとするばかり。

留守のようだ。


黄「全く、何でいないんスか……」

黄瀬はぼそりと呟く。

貴「職員会議」

私は思ったことを単語で呟いた。

黄「なるほど……。

ならベッド借りて、休ませてもらうっスよ」

黄瀬は私の手を引っ張って真っ白いカーテンを開けた。

そこにはまた白いベッドが置いてある。

黄「横になって」

黄瀬が言わなくてもわかるようなことを私に指示する。

むぅ、と私は頬を膨らませて黄瀬を下から睨んだ。

黄瀬はそれに気づいて私と視線を絡ませた。


「「・・・・・・」」


沈黙。


やばい、目逸らすタイミング逃した。

このまま見つめ合ってても妙だし、かといって

私から逸らすと何かに負けたみたいで何か嫌だし。

私が悶々と思考を巡らせていると

黄瀬がパッとそっぽを向く。

私は内心、勝った。と思った。


___何が?


我ながら子供過ぎると思う。

私は命令されたみたいで嫌だが、

黄瀬とこのまま二人っきりっていう方が嫌なので

しぶしぶ布団に潜った。


そうしてから気づく。

私は黄瀬と一緒に居るのが嫌だ。

それは___


私の敵だから。

___ホントに?


たまにシャラ☆ってウザいから。

___たまにじゃん?



黄瀬の顔が見たくないから。


___それは顔も見れないくらい


意識しているから_____?

☆★第八話★☆→←☆★第六話★☆


ラッキーアイテム

特製コロコロ鉛筆


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (244 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
148人がお気に入り
設定タグ:黒子のバスケ , 奪い合い , キセキの世代   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

翡翠(プロフ) - 小説、とても面白かったです!お疲れさまでした。 (2022年12月26日 1時) (レス) @page20 id: 49ed8a4d79 (このIDを非表示/違反報告)
ヤミ - また、徒歩戻ってきてくださいね! (2020年3月23日 21時) (レス) id: 5b87307f75 (このIDを非表示/違反報告)
(^∀^) - 今までありがとうございました (одо)てか占ツクやめるの冗談じゃないよね?…… (2015年4月24日 2時) (レス) id: 1abb31156f (このIDを非表示/違反報告)
shi(*^^*)zuku(プロフ) - とても面白かったです。また戻ってきてください! (2013年8月8日 20時) (レス) id: 56f47e3699 (このIDを非表示/違反報告)
涼華(プロフ) - 面白かったです。…ありがとうございました。 (2013年8月4日 17時) (携帯から) (レス) id: c79baaf852 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:結城なつな | 作成日時:2013年2月22日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。