★☆第七話☆★ ページ9
黄「___保健室連れて行くつもりだったんス」
と、黄瀬が事実を述べたところ
黒子はじと目で黄瀬を見つめる。
黒「保健室、ですか……??」
黄「え、ちょっ、疑ってんスか!?
ホントやましいことはしないっスよ!
顔色悪かったから連れて行くだけで……」
黒「……そうですか」
黄「じゃ、そろそろ行くっス」
そう言ってまた私の手を取ろうとした。
私は少し抵抗を覚えたが、
半ば強引に握られてしまった。
黒「はい。お大事に」
黒子は微笑んでから向きをかえて教室へ歩き出した。
【黒子side】
黒「___あ」
黒子は一つ、あることを思い出して立ち止まった。
そして振り返るが、もうそこに先程の二人は見当たらなかった。
「……何故止まっていたのか、聞きそびれちゃいました」
黒子は頬をぽりぽり掻きながら少し困ったように
小首を傾げて呟いた。
その疑問は閑静な廊下にひっそりと響いた。
【Aside】
___ガララララ....
保健室のドアを開けると独特な薬品の臭いがした。
黄「センセー、いるっスかー?」
黄瀬が呼びかけても返事がない。
そして室内を見渡してもシンとするばかり。
留守のようだ。
黄「全く、何でいないんスか……」
黄瀬はぼそりと呟く。
貴「職員会議」
私は思ったことを単語で呟いた。
黄「なるほど……。
ならベッド借りて、休ませてもらうっスよ」
黄瀬は私の手を引っ張って真っ白いカーテンを開けた。
そこにはまた白いベッドが置いてある。
黄「横になって」
黄瀬が言わなくてもわかるようなことを私に指示する。
むぅ、と私は頬を膨らませて黄瀬を下から睨んだ。
黄瀬はそれに気づいて私と視線を絡ませた。
「「・・・・・・」」
沈黙。
やばい、目逸らすタイミング逃した。
このまま見つめ合ってても妙だし、かといって
私から逸らすと何かに負けたみたいで何か嫌だし。
私が悶々と思考を巡らせていると
黄瀬がパッとそっぽを向く。
私は内心、勝った。と思った。
___何が?
我ながら子供過ぎると思う。
私は命令されたみたいで嫌だが、
黄瀬とこのまま二人っきりっていう方が嫌なので
しぶしぶ布団に潜った。
そうしてから気づく。
私は黄瀬と一緒に居るのが嫌だ。
それは___
私の敵だから。
___ホントに?
たまにシャラ☆ってウザいから。
___たまにじゃん?
黄瀬の顔が見たくないから。
___それは顔も見れないくらい
意識しているから_____?
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翡翠(プロフ) - 小説、とても面白かったです!お疲れさまでした。 (2022年12月26日 1時) (レス) @page20 id: 49ed8a4d79 (このIDを非表示/違反報告)
ヤミ - また、徒歩戻ってきてくださいね! (2020年3月23日 21時) (レス) id: 5b87307f75 (このIDを非表示/違反報告)
(^∀^) - 今までありがとうございました (одо)てか占ツクやめるの冗談じゃないよね?…… (2015年4月24日 2時) (レス) id: 1abb31156f (このIDを非表示/違反報告)
shi(*^^*)zuku(プロフ) - とても面白かったです。また戻ってきてください! (2013年8月8日 20時) (レス) id: 56f47e3699 (このIDを非表示/違反報告)
涼華(プロフ) - 面白かったです。…ありがとうございました。 (2013年8月4日 17時) (携帯から) (レス) id: c79baaf852 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:結城なつな | 作成日時:2013年2月22日 16時