［黒子のバスケ］私の帰る場所［高尾和成］

+06+ 高尾side-過去- ページ9

―――――――三年前

中学の入学式やらなんやらが終わった後

俺は校舎内を探索していた

「職員室にー、生物室にー、美術室にー･････、あ！屋上!!」



ほぼ全ての教室を見て回った俺は最後に屋上へ向かうことにした


鍵は開いていて難なく入ることができる

ふと耳を澄ませると

「……歌声？」


屋上から微かに聞こえてくる歌声に引かれるようにそーっとドアを開ける



「―――〜〜♪」


1人の少女が歌っていた

昨日街中を歩いていた時に流れていた歌だ


俺はその綺麗な歌声をただ黙って聞いていた






「〜〜〜♪……ふぅ」


最後まで聞き終わったあと

俺は自然と拍手をしていた
相手はこちらに気付いてなかったようで

「きゃぁぁ!?いつからいたんですか聞いてたんですかどうして言ってくれなかったんですかぁぁぁぁ!?」


真っ赤な顔して叫ばれた


桜色のふわふわした髪
黒ぶちのメガネ

メガネ外したらもっとかわいいだろうなーとか考えてみる


つーか…

「歌すげぇうまいし…そんな恥ずかしがらなくてもいーんじゃね？」

「いやいやいやいやないないないない絶対ないですうまくなんかないです…」

そんな否定しなくても(苦笑)


「わっ、私はもう行きますからっ」

え

「ちょい待ち!!･････名前は？」



「…………桜沢千代」



桜沢ちゃんか〜



「よろしくで…ってアレ」

気付いたら既に去っていた


「はえーなぁ、逃げるの････」

+07+ 高尾side→←+05+ 高尾side

ラッキーアイテム

革ベルト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す