consult.39 ページ40
・
「まさか千冬がAちゃんと幼馴染とはな。
案外、世の中狭ぇな」
「…オレも、三ツ谷くんがアイツと同中って、驚きました」
Aの言った例の先輩…
あの発言から、絶対に決まっていた。
友達の好きな人が三ツ谷くんで、
その三ツ谷くんが現在進行形でAに言い寄っている人。
…この人が、Aを好きな人。
マゾとか変人とか、色々
悪いことばかり言っていた自分に後悔している
オレ、この人の事
言いたい放題言ってたんだな。
誰が相手だろうと言ってやる。
そう決めてAの学校まで行ったのに、
まさかの相手がこの人とは思わなかった。
こんな事、誰が想像できるだろう。
世の中本当に狭すぎる。
…いや！断じて！ビビってるわけじゃない！
ビビってないのだが……
言い辛い事は頼むから分かって欲しい。
「今日、卵の特売日だったんだよ」
「は、はぁ……？」
突然と何話されるのかと思って思わず変な声が出た。
え。三ツ谷くんって、主婦……？
「お一人様1点限りだったから、部活は休んでさ
ルナマナ達連れて店に行ったんだけど
会計終わった瞬間、アイツらいなくなってて…
ありがとな。妹達を助けてくれて」
「…礼ならさっき聞きましたから、
そんな礼を言われる事じゃないです。
それに……オレよりも先に動いたのはアイツですから」
礼を言われるべきはAの方。
正確に言えば、俺はそのAを助けただけ。
「ははっ、そうか。
……怖いはずなのに、
アイツら助けようと1人で男に向かうなんて、
スゲェな。オマエの幼馴染」
「……無防備って言うんですよ。
そういうの、アイツに言ったら調子乗るんで
やめてください」
「オレ的には調子に乗らせてぇんだけど」
自分でも気付かぬうちに、
三ツ谷に放った言葉は案外冷たかった。
調子に乗らせたい？なんだ、それ。
アイツが調子に乗った時に
茶化すのはオレの特権なんだ…
って、何言ってんだオレ
三ツ谷くんがAを見る目に、
Aの事を話している時の顔…
やっぱりこの人、本当にAが_____
「…オレさ、中一の頃。
Aちゃんの事 一回だけ見た事あんだ」
…………は？
ちょっっっと待て！
見た事、ある!!?
って、はァ!!?
アイツ、三ツ谷くんの事知らないとか言ってたよな!?
それが嘘で、実は会ったことあるって話か!?
「何か千冬、驚いてんな」
「えっ、あ…いや……世の中狭いなと思って」
オレの言葉に"だよな"と笑う三ツ谷くん。
結局は……どういうことだ？
オレ 聞いてねぇよ、何も
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 314人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：結祈華
| 作成日時：2023年2月11日 0時
