検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:99,044 hit

68.一つの方法 ページ18






おぼつかない足に力を入れ、
伏黒とAは立ち上がろうとする。









「……虎杖くん、ですよね。
校内に残ってるあの2人を抱えて逃げれるのは
今ここにいるキミだけなんです。
キミは、別にアレと戦いたくて
こんな所まで来たわけじゃありませんよね」




「さっさとしろ。このままだと、全員死ぬぞ」









未だ地面に這いつくばる彼は2人の鋭い指摘
に何も答えられない。
トドメの言葉は"呪力のないオマエがいても意味がない、
足手まとい"だと。でも、……









「(どっち道、オマエらは死ぬ気じゃねーか!!)」









軽く息切れすらしている2人。
今にも倒れてしまいそうな2人。
そんな2人を見ていて、虎杖はある事を考えつく。









「なあ、何で呪いはあの指狙ってんだ?」




「喰って、より強い呪力を得るためだ」




「……美味いのか?」




「何考えてるんですか」









本当に、何を考えているのかと思った。しかし虎杖は
それを聞いて一つの考えがハッキリと定まった。









「なんだ、あるじゃん。全員助かる方法」









どういう意味だ、そう思ったその瞬間。


素早く呪いの腕が伸びて来たと思ったら
虎杖をあっという間に掴み上げた。

虎杖は手に持っていた指を取られまいと慌てて
宙へ投げ払う。
呪いは思わずそれを目で追っかけ、
虎杖は自分の真下に落ちて来たその指を口で咥える。









「馬鹿!俺によこせ!お前も喰われるぞ!」




「…恵。私が注意を向ける。その隙にあの人を」




「!何言ってんだ。オマエ、その姿じゃ…」




「少なくとも、私は恵よりは動けると思うよ」









2人が話している隙に呪いは虎杖ごと喰おうとする。
虎杖は呪いの歯に足をかけ、自力で踏ん張っていた。

そして、再び口で咥えた指を虎杖は宙へ投げた。









「俺に呪力があればいいんだろ!」









虎杖はそう叫ぶ。その声は伏黒達の耳にも届き、
どう言う意味か考えずとも分かった。
全員が助かる方法があると、先程言っていた彼。
嫌な予感が2人の中を駆け巡った。









「…やめろ………やめろおおおおおおおッ!」




「ッ」









伏黒は叫び、Aは走り出す。

だが虎杖が投げた指はすぐに彼の下へ落ちていく。
そして、虎杖は口を大きく開き、
その口へと指は落ちて行った。




______________________________________________

お気に入りや評価を下さり、
更新の励みになっております!ありがとうございます!!

69.両面宿儺→←67.呪いには呪い



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (55 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
222人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 伏黒恵 , 虎杖悠仁
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

結祈華(プロフ) - カノンさん» 好きと仰って下さりありがとうございます!嬉しすぎました!これからも頑張らせて頂きます。 (2023年1月27日 23時) (レス) id: 074ff9457b (このIDを非表示/違反報告)
カノン(プロフ) - いえ!修正ありがとうございます!とっても好きなのでこれからも頑張ってください! (2023年1月27日 17時) (レス) @page31 id: 3fc6711829 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - カノンさん» カノン様。そうですね…間違えておりました。9ページの方を訂正させて頂きます。コメント及びご指摘頂きましてありがとうございました。 (2023年1月27日 11時) (レス) id: 074ff9457b (このIDを非表示/違反報告)
カノン(プロフ) - コメント失礼します。アニメ第1話部分で亡くなったのは、おそらく虎杖悠仁の祖父だと思うのですが… (2023年1月27日 11時) (レス) @page30 id: 3fc6711829 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:結祈華 | 作成日時:2022年12月31日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。