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66.指 ページ16






その時ポトリと、虎杖が抱えていた女のポケットから
何かが落ちた。床に落ちる前に手で掴んだ虎杖。
それは指。これが呪物と呼ばれるものなのだと、
少し前に説明された虎杖は何となく理解していた。









「特級呪物"両面宿儺"。その一部だ」




「りょうめ…?」




「言っても分かんねえだろ。危ねえからさっさと渡せ」




「はいはい」









指を持った虎杖が伏黒に渡そうと手を伸ばす。
その瞬間、彼の真上の天井から大きな手…
呪いの手が姿を現していた。

真下にいる虎杖は全く気付いておらず、
気付いた伏黒とAは目を見開く。
伏黒の式神2匹も気付き、睨み吠える。









「逃げろ_____」









伏黒は手を伸ばし、虎杖を押し飛ばした_____筈だった。
考える間もなく、伏黒の体はそのように動いていた。
けれど、庇ったのは伏黒ではない。









 




シュッ









 










真っ白な帯が揺らめく。
それは、伏黒と虎杖掴み、遠くへ払い除けた。
伏黒の式神2匹はそれを手助けするかのように走り出す。
そして、









 




ドンッ









 




天井から何かがAの上に落ちて来て、
砂埃が辺りを覆った。こちらからでは様子が見えない。









「A!!」




「オイ!猫!」









助けられた2人が叫んだのはほぼ同時。
Aは猫の姿のまま、呪いの手に掴まれていた。










「(クッ…動け、ない…!)」









呪いの手は自分の帯ごと小さな体を
強い力で握っており、思わず顔を顰める。
そのまま呪いの大きな口が開き、食べられそうになる。










「鵺!」









横から伏黒が走って来ており、手を合わせて
式神を召喚させようとしているのが微かに見える。
しかし、呪いもまたそれに気付き、
Aを掴んでいる手をそのまま伏黒の方へと動かす。

そして、2人はそのまま
学校の壁を突き抜けて吹っ飛ばされた。









 




ドゴォッ









 




激しい音と共に壁は壊れ、瓦礫となる。
衝撃で舞った砂埃の中から
伏黒とAの2人が出てくると、
校内の隣の建物の平屋根上へ背中から落ちた。
そこへ、呪いもまた着地した。









「(術式途切れた…!!)」









伏黒は自身の式神、玉犬が消えてしまった事に
気付くのと同時に隣で倒れ、
起きあがろうとするAへ目を向ける。

67.呪いには呪い→←65.正しい死



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結祈華(プロフ) - カノンさん» 好きと仰って下さりありがとうございます!嬉しすぎました!これからも頑張らせて頂きます。 (2023年1月27日 23時) (レス) id: 074ff9457b (このIDを非表示/違反報告)
カノン(プロフ) - いえ!修正ありがとうございます!とっても好きなのでこれからも頑張ってください! (2023年1月27日 17時) (レス) @page31 id: 3fc6711829 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - カノンさん» カノン様。そうですね…間違えておりました。9ページの方を訂正させて頂きます。コメント及びご指摘頂きましてありがとうございました。 (2023年1月27日 11時) (レス) id: 074ff9457b (このIDを非表示/違反報告)
カノン(プロフ) - コメント失礼します。アニメ第1話部分で亡くなったのは、おそらく虎杖悠仁の祖父だと思うのですが… (2023年1月27日 11時) (レス) @page30 id: 3fc6711829 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:結祈華 | 作成日時:2022年12月31日 20時

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