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rumor,143 ページ8

そして、唯さんにとって
私は大切な人だと……

唯さんは、凛さんが言ったように
本当に私のことをそう思ってくれているのか。









「………行こ、皆」









睨む凛さんを睨み返す女子達は
そのままトイレを出て行った。


その場に残った凛さんと私。


当然、凛さんは私の方を見て
私に近づいて来た。









「何あんな子達にやられてんの…
もっとやり返しなよ」




「…いや、何を…」




「逆に何されたの?」




「……別に、何も…
ただ、突き飛ばされて
壁に背中打ちつけたくらい」




「やられてんじゃん…
しかもキレてるし…ま、それが正解だね」









彼女達にされた事を
怒っていたのか私はすんなりと口にする。


私の冷たいその声色から、怒ってるのが
凛さんにはすぐバレてしまった。









「……………ああやって見ると、
嫌だけど 私もあの子達と同類だったわ」




「へ?」




「雪村A…この間は……悪かった…
頬、叩いて…」









突然、凛さんが謝った。


私から目を逸らし、
本当に申し訳なさそうな顔をしてる。


……えっ、凛さんって………謝れるんだ


あ、失礼な事思っちゃった









「…凛さん、突然 どうしたの?
謝るなんて珍しいよね?」




「…あんた、サラッと私の事悪く言ったね」




「あ、すみません」




「ま、本当のことだけど」









唯さんには謝っているのを見たことがあるけど
まさか私に謝るとは…


それに、何か私
凛さんと会話出来ちゃってる…!!?

すごいぞ、私!









「……でも、凛さんは
唯さんの為に私を殴ったんでしょ?
唯さんと佐野を応援したくて…」




「そう、だったけど…
それじゃあの子達と同じじゃん。
一緒にしないで」




「あ、ごめ______」




「もう謝んないで、ウザイ」




「うっ」









謝んないでと言われても…

そしたら私、何も言えない………









「……唯はね、私にとって大切で大好きな子」









凛さんは私の隣に立ち、
目線を少し上に上げながら
思い出すように口を開いた。









「1年の頃…
今よりももっと不安定だったの、私。

ほら、今でも私ってこんなでしょ?

1年の頃はもっと怖がられて、
不良って間違われる程に
誰も近寄ってきてくれなかった」

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加藤 - ほんとにこのお話好きです((頑張ってください!!待ってます!(^^) (2021年10月10日 4時) (レス) id: e4bf03ea74 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - 加藤さん» 面白いお話なんて言って頂けて嬉しいです!ありがとうございます!!更新出来る様に頑張っておりますのでもう少しお待ち下さい!コメントありがとうございます!! (2021年10月9日 22時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
加藤 - とても面白いお話で更新されるのが待ち遠しいです!楽しみにしてます (2021年10月9日 9時) (レス) id: e4bf03ea74 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - がーべらさん» そうなんですよ、限界が…()オールおっけぃですか!なら良かったです(オイ)今後の展開に色々悩んでおりますが、お待ち頂けたら嬉しいです!いつもコメントありがとうございます!! (2021年10月6日 0時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - みーさん» いえいえ、そんな…!あっちこっちでコメント嬉しいですよ!!ありがとうございます!!えっ、えっ!!?伝わりました!!?()マイキーと千冬の2人に少しでも重ねられたらと思ってたのですが…みー様に伝わって嬉しいです!ありがとうございます!! (2021年10月6日 0時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:結祈華 | 作成日時:2021年9月19日 0時

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