rumor,159 ページ39
少しでも気分が楽になったのならば、それで良い。
「えっ、雪村さんの彼氏!!?」
周りからのその言葉に、
千冬自身も気分が良くなっていくのが分かった。
・
甘いものが好きだと、
雪村の友達である佐々木から聞いていた。
あの日、千冬が佐々木と初めて会った日…
雪村の事を聞けば、
彼女は大抵のことを答えてくれた。
"私はキミとAがくっつく事が理想"とか、
そんな言葉を言ってくれる。
……でも、それは佐々木の理想である。
彼女が一番に考えてるのは
雪村の幸せなのだ。
雪村はドーナツが食べたいと言い出して、
彼女に着いていきながら
千冬はドーナツ屋の前に立った。
メニューを凝視する雪村の背中を見ながら、
千冬はふと、隣にあったチラシに目がいく。
[今ならカップル様ご利用で、
ドーナツ1個サービス!!!]
そんな文字を目にした千冬は
自然と口角が上がった。
ツンツンと雪村の肩を叩き、
チラシを見るように指を指す。
予想通り、雪村は段々に顔が赤くなっていく。
さっきからチラチラと
目が合っては目を逸らし…その繰り返しで
明らかに戸惑っている雪村の姿。
「(……かわいすぎんだよな…)」
最終的に、ドーナツの誘惑に負けた雪村が
"カップルのフリをしてほしい"と
小さな声で頼んでくる。
千冬は腕を絡め手を繋ぎ…
恋人繋ぎをしながら
雪村と一緒にレジの前へと行った。
「いらっしゃいませ！
ご注文はお決まりですか？」
「A、どれが食べたい？」
「ッ、え？ち、ふゆ…は…？」
「オレは何でも良いよ。
Aの食べたいもので！」
まだ緊張しているのか、
自分を見上げる雪村の瞳はうるうるしていて
声も小さく震えていた。
もちろん、顔は真っ赤。
「ス、ストロベリーと、チョコレート…」
レジにあるメニューを、
震えた指で指しながら店員に注文をする。
「あ、あの！わ、私達…！カップルです!!
ので！ドーナツ…もう一つ頂けますか!!?」
そして、雪村はそう発言した。
思わぬ発言に千冬は驚き、
その後片手で口元を押さえながら笑い出す。
目の前にいる店員も微笑ましそうに笑っていた。
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加藤 - ほんとにこのお話好きです((頑張ってください!!待ってます！(^^) (2021年10月10日 4時) (
レス) id: e4bf03ea74 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - 加藤さん» 面白いお話なんて言って頂けて嬉しいです！ありがとうございます!!更新出来る様に頑張っておりますのでもう少しお待ち下さい！コメントありがとうございます!! (2021年10月9日 22時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
加藤 - とても面白いお話で更新されるのが待ち遠しいです！楽しみにしてます (2021年10月9日 9時) (レス) id: e4bf03ea74 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - がーべらさん» そうなんですよ、限界が…()オールおっけぃですか！なら良かったです(オイ)今後の展開に色々悩んでおりますが、お待ち頂けたら嬉しいです！いつもコメントありがとうございます!! (2021年10月6日 0時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - みーさん» いえいえ、そんな…！あっちこっちでコメント嬉しいですよ!!ありがとうございます!!えっ、えっ!!?伝わりました!!?()マイキーと千冬の2人に少しでも重ねられたらと思ってたのですが…みー様に伝わって嬉しいです！ありがとうございます!! (2021年10月6日 0時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結祈華
| 作成日時：2021年9月19日 0時
