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rumor,154 ページ34











千冬とドーナツを半分コしながら食べ終えて、

ゴミを捨てに行った千冬を待ちながら
私はベンチに座っていた。




糖分補給はやっぱり大事だよね!
久々に食べれて良かったーッ




ドーナツの味を思い出しながら、
ここのドーナツ
また食べに来ようなんて考えた時、









「……あ」









反対側にあった、
ペットショップに目が止まった。


そこから見えるガラス越しに、
灰色の猫が1匹見えた。


ペットショップ、こんな近くにあったんだ…

さっきまでの私は食べ物のお店に夢中で
多分気付かなかったんだろう。


……………ちょっとだけ、良いよね




少し辺りを見回して、
まだ千冬が戻って来ないのを確認すると
ベンチから立ち上がって、
ペットショップの方へ足が動いていた。


猫が展示されている窓ガラス前まで来た私は
猫をジッと見つめていた。




やっぱり似ていた、前に飼っていた 愛猫に…


この猫が入れられている空間は
1匹だけで寂しそう。


でも、そんな寂しい素振りなんて見せないで
1匹で部屋にあるボールや
自分の尻尾で戯れて、激しく動くこの猫。


そんな自由さは、前に
私が飼っていた猫にそっくりだった。









 









 









 









『…あ!いた!"クーちゃん"!!』









親に、愛猫である"クーちゃん"が
脱走したと告げられて
私は家の周囲を探していた。


夕方で、辺りはやや暗くなっている…


そして私は、道路の 反対側の道に…
私はクーちゃんを見つけた。


名前を呼んでみれば、
クーちゃんはこっちを見て、
"にゃー"と一鳴きすると私の方へ走り出す。


手を伸ばそうとした私…でもその時、
遠くから近づいてくる車に気付いた。


車はどんどんスピードを上げてきて、
猫に……気付いてないみたいだった。









『ッ、クーちゃん!止まって!来ちゃダメ!!』









私の声に、猫が反応するわけなかった。


だが、そう叫んだ時…
猫は…クーちゃんは止まった。


でも、私の声に反応して止まった訳ではない。


クーちゃんへ迫ってきている
車の方を向いて止まっていた。


その車はライトをつけていて、

猫という生き物は車のライトを見ると
ビックリして、動きを止めてしまうのを
私は知っていた。


でも、知っていたって意味はない。









『ッ、クーちゃ______』









ドンッ









最後に、私の方を見たクーちゃん。

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加藤 - ほんとにこのお話好きです((頑張ってください!!待ってます!(^^) (2021年10月10日 4時) (レス) id: e4bf03ea74 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - 加藤さん» 面白いお話なんて言って頂けて嬉しいです!ありがとうございます!!更新出来る様に頑張っておりますのでもう少しお待ち下さい!コメントありがとうございます!! (2021年10月9日 22時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
加藤 - とても面白いお話で更新されるのが待ち遠しいです!楽しみにしてます (2021年10月9日 9時) (レス) id: e4bf03ea74 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - がーべらさん» そうなんですよ、限界が…()オールおっけぃですか!なら良かったです(オイ)今後の展開に色々悩んでおりますが、お待ち頂けたら嬉しいです!いつもコメントありがとうございます!! (2021年10月6日 0時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - みーさん» いえいえ、そんな…!あっちこっちでコメント嬉しいですよ!!ありがとうございます!!えっ、えっ!!?伝わりました!!?()マイキーと千冬の2人に少しでも重ねられたらと思ってたのですが…みー様に伝わって嬉しいです!ありがとうございます!! (2021年10月6日 0時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:結祈華 | 作成日時:2021年9月19日 0時

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