rumor,99.5 ページ23
「そんな私の話よりも…
佐野くん、何か私に話があったんだよね」
西条は自分から、
マイキーに話を切り出させることにした。
マイキーと目が合って、西条は優しく微笑んだ。
マイキーもまた、
真剣な顔つきになるのが分かる。
どんな事を言われても……そんな覚悟を持って
「……オレはやっぱ、
最低だと思うよ、自分でも
昨日言ったばっかの言葉と
今から真逆の事言うから」
「(…きた)」
「唯、おまえとの関係…前に戻して良いか？」
「…それって？」
「おまえと、別れる」
西条の瞳が揺らぐものの、
マイキーは真っ直ぐに西条を見る。
やっぱり、そう言われるよね…
西条は心でそう思い、心臓が痛い。
「…さっき、あいつの家行ってきた」
「あいつ……A、さん？」
「うん…佐々木ちゃんに無理矢理ね。
オレも乗り気じゃなかったんだけど…」
「具合…大丈夫そう、だった…？」
マイキーは西条の心配の言葉に
驚いたように一瞬目を開かせた。
でもすぐに優しい目に変わり、
大丈夫だよと伝える。
……その優しい目はきっと、
雪村を思っての目…そう思った西条。
「…あいつ、寝ながらオレの名前呼んでさ…
正直ビビった。
…でも、嬉しいとも思ったんだ」
マイキーのその瞳には自分なんて映ってなくて
先程までの雪村を思い出しているのか、
愛しそうに目を細めて、
とても優しい顔でそう話す。
そんな顔されて…
雪村に対して羨ましくも思い、
そんな顔して話して欲しくないとも思う。
「その後、場地に会って少し話してさ……」
場地…確か、東卍のメンバーで
マイキーの幼馴染だったなと
西条は記憶を手繰り寄せて思い出す。
「A…あいつが わけわかんなくてさ…
どうすりゃいいかって聞いたら、
………好きなら諦めんなって」
「！」
「_____オレ、雪村Aが好き」
照れ臭そうに頬を赤らめて、
綺麗な黒眼で真っ直ぐに、マイキーは言った。
「あいつ、ほんっっとわけ分かんねぇ…
けど、オレはまだ
どうしようもなく……あいつが好き」
…この時、西条は分かった。
自分がマイキーに向ける、
大好きって気持ちは
マイキーが雪村に向ける大好きの気持ちと
同じくらいだって事を。
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加藤 - ほんとにこのお話好きです((頑張ってください!!待ってます！(^^) (2021年10月10日 4時) (
レス) id: e4bf03ea74 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - 加藤さん» 面白いお話なんて言って頂けて嬉しいです！ありがとうございます!!更新出来る様に頑張っておりますのでもう少しお待ち下さい！コメントありがとうございます!! (2021年10月9日 22時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
加藤 - とても面白いお話で更新されるのが待ち遠しいです！楽しみにしてます (2021年10月9日 9時) (レス) id: e4bf03ea74 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - がーべらさん» そうなんですよ、限界が…()オールおっけぃですか！なら良かったです(オイ)今後の展開に色々悩んでおりますが、お待ち頂けたら嬉しいです！いつもコメントありがとうございます!! (2021年10月6日 0時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - みーさん» いえいえ、そんな…！あっちこっちでコメント嬉しいですよ!!ありがとうございます!!えっ、えっ!!?伝わりました!!?()マイキーと千冬の2人に少しでも重ねられたらと思ってたのですが…みー様に伝わって嬉しいです！ありがとうございます!! (2021年10月6日 0時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結祈華
| 作成日時：2021年9月19日 0時
