rumor,52 ページ8
木登りなんて、子供の頃
一度だけ登ったことがある。
でも親に、"あなたは女の子なんだから
木なんて登っちゃダメ、危ない"と怒られて
それ以降、木なんて登ったことがない。
でもでもでも、あの子猫を
見過ごすなんて、私には出来なかった。
スカートなんか気にせず、
私はひたすら登った。
周りには人なんかいないし、
誰も見てないだろうって思って、
全力で登る。
途中、足を滑らせそうになって
心臓バックバクだけど、
ただ子猫を見て、真っ直ぐに登る。
子猫がいる枝の位置まで登った私は
枝に跨ると、子猫に手を伸ばす。
「ッ、おい、で……ね？」
「ｼｬｰｯ」
「お願い、
おまえを…降ろしてやりたいだけなんだよ」
子猫はひたすらに私を威嚇する。
伸ばした私の手に
爪で引っ掻こうとする子猫。
子猫の爪が掠って、指が痛む。
…痛むけど、私は伸ばす手を下ろさない。
子猫を真っ直ぐに見て、
こっちにおいでって言い続ける。
すると、猫がやっと動いてくれた。
動いた猫は私の手に来てくれて
私は掌に乗った子猫を片手で掴む。
子猫でよかった、
もっとおっきい猫だったら
片手なんかじゃ抱えられなかった…
「はぁ、……もう、大丈夫だよ」
手を引き寄せて、そこに乗る子猫に言葉をかける
さて、ここからどうやって降りようか…
今度は完全に、自分が
降りれなくなってることに今気づく。
子猫を抱えて地面を見つめていると…
ｽﾞﾙｯ
「ッ、あっ______」
案の定、足を滑らせた。
バランスが崩れ、私の体は傾いていく。
「(……待って、これ…ヤバくね？)」
そう思った時には、
体はゆっくりと下に向かって落ちていた。
背中から落ちている時点で
もう無理だと判断した私は
子猫を前で抱え込み、目をギュッと閉じ痛みを待った
ｶﾞｼｬｯ
「オイ_____!!」
目を閉じた時、
遠くで何かが倒れたような音と
男の低い声が聞こえた。
いや、もう…今はそれどころじゃなくて______
ｽﾞｻﾞｻﾞｰｯ
ﾎﾟｽﾝｯ
……………あれ？痛みが来ない…
っていうか、何か
あったかくて柔らかい感触が背中に…
ん？私今、どうなってる…!?
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結祈華(プロフ) - くりすさん» コメントありがとうございます！良すぎますか!!?嬉しいです!!w千冬オチも作ろうかなとか考えたりしちゃってたり…((楽しみに待って頂けたら嬉しいです！これからも宜しくお願い致します！ (2021年9月6日 1時) (
レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - がーべらさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けるのは嬉しすぎます！マイキーくんも千冬も良いですよね!!オチは2人作ろうかなとか悩んじゃってます((これからも宜しくお願い致します！ (2021年9月6日 1時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
くりす(プロフ) - 千冬良すぎますねwこれは千冬落ちバージョンもみたい位続きが楽しみすぎますぅぅ (2021年9月6日 1時) (レス) id: 6dab28c1fc (このIDを非表示/違反報告)
がーべら(プロフ) - 小説の流れがすごい好みすぎて、読めば読むほど味が出て、いつも更新を待ってます！！マイキーも千冬も大好きなので、どちらのおちも見てみたい！！素敵な小説待ってます♪ (2021年9月6日 0時) (レス) id: 55cfc2b408 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - 春風駘蕩さん» ごりせめの千冬くんでございますッ!!!!!書きながら、千冬オチもありかなと考えたり…((コメントありがとうございます！ (2021年9月5日 22時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結祈華
| 作成日時：2021年8月25日 23時
