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rumor,82 ページ41

その目から、とても逸らせなくて…




ああ、この感覚…佐野といた時にも


…ッ、て…また考えてる……









「マイキーくんが、
おまえにそんな顔させてんの?」




「…何、で…?」




「______なぁ………何でオレが
歳上のおまえに敬語使ってねぇの分かる?」









急に、質問をされた。


…どういうこと?


普通に、子供っぽいからじゃないの?


歳上に見えないからじゃないの?


…松野くんの目を見たら、
そんな言葉は口から出てこなかった。









「おまえと対等になりたいから」




「…対、等……?」



「敬語使って、おまえとオレの間に
壁なんて欲しくなかった」




「…松野、くん?」




「_____おまえが、好きだから」









また、心臓が大きく鳴った。


…え?


松野くんが、私を…好き?


何で?


いつ?


嘘でしょ?









「嘘じゃねぇよ」









松野くんは私の考えを読んだかのように
その言葉を放った。


真剣だった彼は、"ふっ"と優しく笑う。









「おまえが、あの猫助けた時から
オレはもう好きだった」




「……」




「はっ、知らなかっただろ」




「…松野くん」




「…マイキーくんじゃなくて、オレはダメ?」









オレハダメ…?









「助けてって言えよ…」




「……」




「そんなに苦しくて辛いなら、
オレに助けてって…」




「……松野くん、
私はもう…誰かを好きになりたくない

それに、キミを誰かの代わりなんて
思いたくない」









だから、助けてなんて言えない。


言えるわけがない。


それじゃ、利用することになっちゃうから。




私に傘をさしたまま、突然
松野くんは立ち上がる。


立ち上がった松野くんを見上げれば、
松野くんは私に片手を差し出した。


差し出された手と松野くんの顔を交互に見て
私は戸惑う。









「言えないなら、言わなくていい…

その代わり、オレの手を掴んでくれ」




「!」




「この手を掴むだけでいい。
そしたらオレは、おまえを助ける」




「…な、に?助けるって…」




「マイキーくんのことなんて
考えられねぇくらい、
おまえの中を、オレでいっぱいにする」









松野くんは…本気だ。

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結祈華(プロフ) - くりすさん» コメントありがとうございます!良すぎますか!!?嬉しいです!!w千冬オチも作ろうかなとか考えたりしちゃってたり…((楽しみに待って頂けたら嬉しいです!これからも宜しくお願い致します! (2021年9月6日 1時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - がーべらさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けるのは嬉しすぎます!マイキーくんも千冬も良いですよね!!オチは2人作ろうかなとか悩んじゃってます((これからも宜しくお願い致します! (2021年9月6日 1時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
くりす(プロフ) - 千冬良すぎますねwこれは千冬落ちバージョンもみたい位続きが楽しみすぎますぅぅ (2021年9月6日 1時) (レス) id: 6dab28c1fc (このIDを非表示/違反報告)
がーべら(プロフ) - 小説の流れがすごい好みすぎて、読めば読むほど味が出て、いつも更新を待ってます!!マイキーも千冬も大好きなので、どちらのおちも見てみたい!!素敵な小説待ってます♪ (2021年9月6日 0時) (レス) id: 55cfc2b408 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - 春風駘蕩さん» ごりせめの千冬くんでございますッ!!!!!書きながら、千冬オチもありかなと考えたり…((コメントありがとうございます! (2021年9月5日 22時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:結祈華 | 作成日時:2021年8月25日 23時

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