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伏黒「…あんな状態でここに来て、
どんな任務だったんだ？
………それも、話せないのか？」
貴方「どんな、任務………」
伏黒にどう説明しようか、
悩んでいるAに 色んな光景を思い出す。
1番に頭にこびりついていた記憶は…______
貴方「………」
伏黒「…？A？」
_________人が、呪霊にされたこと
その呪霊を、自分が祓ったことだ。
あの光景が蘇ってきて、
Aは伏黒の顔を見ながら固まってしまった。
伏黒「…！A…なんで、泣いて…」
貴方「ッ、め、ぐみ……私……ッ」
…こういう時、どうしたらいいかわからない伏黒。
Aの泣いている姿を見たくはないが、
その理由も Aの口から聞くのは難しそうだ。
伏黒「………泣くなよ」
貴方「ッ」
伏黒はAの目から溢れる涙を
自分の指で拭った。
伏黒の優しい指を感じると、
Aは ますます涙が止まらなくなりそうだった
伏黒「さっきより泣いてる」
貴方「…恵のせいだよ」
伏黒「……俺は何もしてねぇだろ」
貴方「恵の手が、安心するから…」
Aは至って普通に言葉にしたが、
伏黒はその言葉に手の動きが止まった。
伏黒「……俺の手が安心するって、何だよ」
貴方「そのままの意味、だよ……」
______こいつの ひとつの言葉で
俺はいつも心を乱される。
貴方「私ね、人を殺しちゃったんだ」
その言葉は、何の前触れもなく
突然にAの口から放たれた。
貴方「任務先でね"人を呪霊"に変える呪いがいて…
そうなったら、もう助けられないんだって
………ッ 殺してって言われ、て…______」
伏黒「もう、いい…。辛いなら、話すな…」
纏まらない言葉ではあったが、
伏黒は 何となく理解ができた。
貴方「こんな汚い私でも、恵は______」
伏黒「俺はAが好きだ。
その気持ちが変わることはない」
どんなことがあっても、
この気持ちが揺らぐことは ない______
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作者名：結祈華
| 作成日時：2021年1月6日 0時
