78."元"人 ページ23
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貴方「…透桜煙が私を飛ばしたの？」
透桜煙「飛ばしたというより
…………まぁ、"瞬間移動"みたいなもの」
貴方「どうしてここに______」
透桜煙「今ここには、虎杖悠仁がここにいる」
貴方「！」
透桜煙「この意味が貴方にわかる？」
貴方「ッ______」
気づけば、Aは足を走らせていた。
走り出し、目の前の学校へと入っていく。
貴方「状況がまだ イマイチよくわからないけど
透桜煙がここに私を連れてきたのは意味がある
そして、ここにくる前に
悠仁が死ぬとかどうとかって……
悠仁が危ないってことでしょ!!?」
透桜煙「理解するのが早くて助かる。流石 A」
貴方「………ううん、違うでしょ。
透桜煙が悠仁の危険を察知してくれたから」
透桜煙「か、勘違いしないでよ。
その前に、あいつが死なれちゃ困るから…」
貴方「まだ何も言ってないけど」
Aに返す言葉が早口になる透桜煙。
透桜煙はAに、"宿儺を助けたい"と
変に勘違いされないように言葉が溢れた。
貴方「でも、どうして透桜煙には
悠仁……宿儺の状況がわかるの？」
透桜煙「………それは、あいつが
私と同じ"呪い"で、その頂点だからじゃない？」
透桜煙にもそれはよくわかっていないようで、
Aは不思議そうになるも、
今は虎杖の所に向かうことに意識を向けた。
校舎の中に入り、
階段をタッタッタッと登っていく。
上の階へ行くたび、何かの音が近づいてくる。
その音は、まるで 戦っているような音で…______
ガシャッ
ガゴッ
窓ガラスが割れる音と、
壁が崩れたような鈍い音が辺りに響いた。
貴方「悠仁…ッ」
______何が起きてるの…？
激しさが増していく音を聞きながら、
Aは更に足を動かす。
でも、どこか音は遠くに離れていく。
それは何故なのか。
目的の階にたどり着くと、
それはすぐに分かった。
割れた窓ガラス、割れた壁…そして、
______外のグラウンドに虎杖ともう1人……
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作者名：結祈華
| 作成日時：2021年1月6日 0時
