僕の兄は宮城にいます【ハイキュー!!】【黒子のバスケ】

第２０話「プライド」 ページ23

黒子「兄さんは、まだ心の傷は治ってなかったんです……」

菅原「……知らなかった俺らも悪いよな」

田中「弟くんも大変だったんだな……」

西谷「大丈夫だテツヤ！俺達がAの事を守るからな！」

バシッと背中を叩いた

黒子「！」

A「……っ……」

少し動いて、ゆっくりと目を開けた

A「…こ、こは…？」

黒子「兄さん……ッ！！」

澤村「黒子！」

菅原「大丈夫か！？」

A「澤村さんに……菅原さん……？テツヤも……？」

西谷「お前大丈夫か！？倒れたらしいんだ！テツヤが連れてきたんだってよ！」

A「あ……藤沢……くん……が」

フラッとした

黒子「！」

慌てて肩を捕まえた

A「ごめん……テツヤ……」

弱々しく笑いかけた

黒子「兄さん……！」

田中「オイ黒子」

縁下「おい田中……」

A「……」

田中「お前、なんでこんな大事なこと黙ってた」

A「……聞いたんですか」

少し俯いて言った

黒子「……すみません、僕が」

A「……」

そのまま黙って唇を噛みしめる

田中「何でだ」

黒子「兄さんは……！」

A「俺は……逃げてたんです。
皆に迷惑をかけるのが嫌だった……それに、それを言うと……イジメられていたって認める事になる……それが、嫌だったんです」

田中「！」

ガシッと胸倉を掴んだ

菅原「！田中……っ！」

田中「だからって！だからってお前のくそつまんねぇプライドのせいで！弟にも！皆にも！逆に迷惑かけてんじゃねぇか！！それすらも分かんねぇかこの大馬鹿野郎ッ！！！」

A「！」

縁下「田中！」

西谷が黙って止めた

縁下「西谷……」

西谷「……」

田中「明日、来るんだろ。アイツ」

A「……」

そっと胸倉を放した

田中「だったら見せろよ、アイツに。もうお前になんか負けないってな」

ニッと笑った

西谷「おっし！お前はもう一人じゃねぇんだ！だから胸張っていけ！！」

立ち上がって言った

A「……龍……ノヤ……」

縁下「お前ら……。でも、もう一人で悩むのは無しね」

菅原「いっつも遠慮するもんなぁ、黒子は」

わしゃわしゃと頭を撫でた

澤村「スガ、黒子が困ってるぞ」(汗

でも、と

澤村「こんなにうるさい奴らがいっぱいいるけど、大事な仲間だからな」

A「……力……菅原さん……澤村さん……」

俺は戦わなくちゃいけないんだ、逃げるんじゃなく。

つまらないプライドのせいで皆に迷惑かけてた。

ちゃんと己で決着つけよう

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