【男主】虹の８色目【Fisher's】

ドッキリ仕返し3 ページ32

(モトキ視点)

何やらAが俺に相談事があるらしく、昼過ぎに家に来てもいいかというLINEが来た。

今日の撮影は夕方からだったからOKしたけど…相談ってなんだろう。


ピンポーン。


「あ、いらっしゃーー…い？…A？」

「ごめんね、モトキ…急に押しかけて。」



扉を開けたらそこにいたのはA…に似た美人な女の子？だった。

部屋を間違えたのかと俺が固まってると、その美女はすこし困ったような笑顔で俺の名前を呼んだ。

間違いなくAだ。



「あ、平気だよ。あがって？」
(なんでだ？A？でま女の子？A女の子？ん？)

「ありがとう…。」
(くく…焦ってる、困ってる…！)



お邪魔します、といってあがってくるA…らしき子。

自分が落ち着くためにも麦茶をキッチンから運んでくれば、リビングに2人で座る。

何から話せばいいんだろう…。



「あの…驚いた？」

「えっ…あー…」

「俺…というか、"私"…実は女なんだ…。」

「！？！？」



女…女？Aが？おんな…！？

俺はその言葉に頭が一気に混乱するのを感じて。

これまで長年一緒に過ごしてきたAは間違いなく男だったはず…でも目の前にいる女の子はAで…Aは女…？

でも…ていうことは…。



「……今まで隠しててごめん…嫌いに、なった、よね…？」
(俺って演技派！！(笑)…さぁ、モトキどうでる…)

「……」

「モトキ…？え、わっちょ……！？」



俺はAのことが好きなんだから、Aが女だろうが男だろうが関係ないわけだ。

そう結論付いた俺はAのことを無言のままギュッと抱きしめた。


…
…

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