【男主】虹の８色目【Fisher's】

水上アスレチック4 ページ29

「次はこれ！ジャンプ台！…Aー…」

「行くわけないだろ。」

「だよなぁー。でも体重軽いから飛ぶと思うんだよなぁ(笑)最高の動画になりそうだよなぁ…。」



大きな浮き輪みたいなやつの端っこに飛び込み台から飛び降りると反対の端っこに座ってる人間がぶっ飛ぶアトラクションの前で俺の名前が呼ばれたから食い気味に拒否した。

ちなみにマサイは高所恐怖症だからパスだ。



「着水したらすぐに助けに行くからさ…飛ぶのは嫌じゃないだろ？」

「う…まぁ飛ぶのは楽しそうだけど…終着地点が水って…」

「なっ、絶対すぐ助けるから！」



…折れた。

もともとシルクのお願いを俺が無碍に断ることなんてできるはずがない。

そんなこんなで今俺は大きな浮き輪の端っこで体育座りをしている。



「Aー！！いくねー！！！」

「っしゃこーい！どうにでもなれー！」



後ろから聞こえるンダホの声に片手を上げて答えれば、すぐに浮遊感に包まれた。

一瞬の無重力の間、たしかに景色は遠くまで見えたし、池全体を見回せた。

すぐに重力を感じるとそのまま強く水に当たる感覚が全身を打った。



「〜っ！！！！ぶはっ！！！うえ…最悪…」

「A〜っ、おつかれー！」

「モトキーー…うう…」



ずっと避けてきた水の冷たい感覚を頭のてっぺんまで感じるとライフジャケットのおかげで沈むことはないが、気分は関係なく沈む。

それでも相当の対空時間だったのだろう、岸田シルクが爆笑してる。

犬かきでさえ進むのが遅い俺は諦めてプカプカ浮いていると、モトキが助けに来てくれた。



「ありがとー…俺今からでもスイミング習おうかな…。」

「ぶっ…くく、Aはそのままでいいよ。他のことなんでもできんじゃん。」



無気力なままの俺を岸に運んでくれるモトキにお礼を言えば、余裕そうに笑いながら返事が返ってくる。

本気で今回の動画はカッコ悪い俺がたくさんだった気がする…。

もちろんこの後、街のカフェで美味しいケーキを3つほどシルクに買わせたのは妥当だと思っている。



--ぷちっとアトガキ--

メルヘンさんリクエストありがとうございました！
本当にいつもいい動画を教えてくださって、感謝感激です…！
今回も男主がどう動くのか考えるのが楽しかったです(笑)

今回水が苦手、というか泳げないという弱点が判明した男主。こうなってくるとまた今度フィッシャーズで海とかいかせたい…と漠然と思っております…。

ではでは…！

ドッキリ仕返し→←水上アスレチック3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す