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波紋15 ページ17

道場から帰る帰り道

私が"あちら"に行く方法とは何だったのか

鶴丸さんが最後に言おうとした言葉は何だったのか分からないまま歩いていた

彼らがどうやってこちらに来ているのか分からないのにどうやって?

鶴丸さんは知っていたのだろうか?

しかしこちらに来た時はなぜ来たのか分からないと言っていた

ならばどうやって"あちら"に連れて行こうとしたのだろうか?



『…分かんないなぁ』



本当のことを言うと凄く行きたかった

でも、あちらの世界に行って…もし嫌われたら?

誰も知り合いのいない世界で捨てられたら…

そう考えると怖くて行けない

それに…私があちらに行くことで何が起きるかわからないから…

そんな事を考えながら家に帰宅した



『ただいま』



シンとした家

私は刀を厳重に保管してリビングに行きソファに座ってぼーっと外を見つめた

今日は綺麗な満月が出ている

電気をつける気になれずそっと窓から月を見た



『綺麗…』



そっと手を伸ばして月に照らすと、手の影がリビングに映る

月明かりの光を掴めたら幻想的だ、なんて笑って手を下ろそうとした

が、重なってきた手によってそれは阻まれた

慌てて振り返ると、私と同じ赤目の人が立っていた

"この人は"あちら"の人だ"

と、そう思った



『こんばんわ…一期さん達のお仲間さんですか?』


加州「うん…俺は加州清光、一度君に会ってみたいと思ったんだ」



そう言って手を絡めてきた

私は初対面だが、もしかしたら誰かに私の事を聞いたのかもしれない



加州「本当に真っ白なんだね、綺麗」


『あはは…変、ですよね〜…』


加州「俺、綺麗って言ったよね?」


『そう思ってくださって嬉しいですぅ!?えぇ!?』



いきなり抱き着いてきた加州さんに驚きと焦りが混じった声になり…とりあえず、変な声出た



『あ、あの〜…どうされました?』


加州「君は、暖かいね…主と全然違う…ねぇ、俺を愛して?」


『あ、愛…?えっと…』



もう気が動転しそうです!!

誰か!助けてください!(泣)



『あの…何かあったんですか?』



そう聞いても

"愛して"
"捨てないで"

と呟く加州さん

困った私はとりあえず抱きしめ返して背を撫でた

加州さんからはこぼれる言葉には悲しみや寂しさが込められている気がして突き放せなかった



『…大丈夫ですよ、突き放したりしませんから』

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黒にゃんもす(プロフ) - 雪華さん» とんでもないです!これからもどうぞよろしくお願いします( ´∀` ) (2016年7月17日 1時) (レス) id: 0a8de8ba0c (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - へー、そうなんですね! 勉強になりました、わざわざありがとうございます (2016年7月17日 0時) (レス) id: d054797bd9 (このIDを非表示/違反報告)
黒にゃんもす(プロフ) - 雪華さん» 目の黒い部分には色素成分がなく、血液の色が透けて見える為赤目に見える人がいるそうです。←一応調べてそう言う設定にしてます(^^) (2016年7月17日 0時) (レス) id: 0a8de8ba0c (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - アルビノなのに目が赤いんですね… (2016年7月17日 0時) (レス) id: d054797bd9 (このIDを非表示/違反報告)
黒にゃんもす(プロフ) - 沫閑さん» ご指摘感謝します!ありがとうございます! (2016年7月4日 10時) (レス) id: d629d88941 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒にゃんもす | 作成日時:2016年6月23日 21時

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