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波紋1 ページ2

最近ずっと晴れだ

おかげで私は外にあまり出れずに家に引きこもってばかり…

退屈だ

そんな思いが通じたのか、次の日は雨だった

私は肌が弱いから太陽の光に直接当たると火傷のようになってしまう

だから雨の日は好き

明日からまた晴れてしまうから買い物を済ませようと家を出た

道行く人は雨が嫌なのか皆テンションが低い

そんな中私はテンションが高い

信号待ちをしているとチラチラ視線を感じた

ヒソヒソと話している声も

私の髪は真っ白だし、目だって赤い

だから周りの人からすると珍しい…と言うよりは変なのかもしれない

信号が変わると走ってその場を離れた

何時まで経ってもその視線に慣れることはない

スーパーに着くと傘を畳んだ代わりにフードを被った

それでも白く長い髪は外に出てしまう

それは仕方ないのでササッといる物をかごに放り込みレジを済ませた

取り敢えず1週間分買ったが…重い



『よいしょっ』



肩にバックをかけて傘を差して家に帰る

筈だった

家まであと少しというところで道の端にしゃがみこむ少年が視界に入った

しかもこの雨の降る中傘も差さずに

私はその少年の傍まで来るとそっと傘を少年に差した

私は雨に濡れても別にいいんだ、雨好きだし



「…?」



急に雨が当たらなくなったことに不思議に思ったのか、少年は顔を上げた

とても綺麗な少年だ

でも所々怪我をしている



『雨…濡れちゃう』



少年はゆっくり立ち上がり傘を差しだす私の手を押し返した



「あんたが濡れちまうだろ?」


『私は、雨好きなの』


「でも風邪を引くだろ?」


『それは君にも言えると思う…』



少年は少し笑って「そうかもな」って言った



『どうしてこんなところに座ってたの?』



そう尋ねると少年は困った顔をして首を横に振った

どうしてここに居るのかわからないのだろうか?



『とりあえず、そのままじゃ風邪ひいちゃうし…うちにおいで?』


「いいのか…?」


『うん、私しかいないから』



私は少年の手を取って家まで歩き始めた

傘は半分ずつ

少年は私の手荷物を奪うと「俺っちが持つ」と言って笑った



「俺っちは薬研藤四郎」


『藤四郎、君?』


「俺っちの事は薬研って呼んでくれ」


『薬研君ね、私はレイだよ』


「薬研でいいぜ?よろしくなレイ!」


『うん!よろしくね』

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黒にゃんもす(プロフ) - 雪華さん» とんでもないです!これからもどうぞよろしくお願いします( ´∀` ) (2016年7月17日 1時) (レス) id: 0a8de8ba0c (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - へー、そうなんですね! 勉強になりました、わざわざありがとうございます (2016年7月17日 0時) (レス) id: d054797bd9 (このIDを非表示/違反報告)
黒にゃんもす(プロフ) - 雪華さん» 目の黒い部分には色素成分がなく、血液の色が透けて見える為赤目に見える人がいるそうです。←一応調べてそう言う設定にしてます(^^) (2016年7月17日 0時) (レス) id: 0a8de8ba0c (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - アルビノなのに目が赤いんですね… (2016年7月17日 0時) (レス) id: d054797bd9 (このIDを非表示/違反報告)
黒にゃんもす(プロフ) - 沫閑さん» ご指摘感謝します!ありがとうございます! (2016年7月4日 10時) (レス) id: d629d88941 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒にゃんもす | 作成日時:2016年6月23日 21時

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