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ep.24 ページ26

pilili...

頭の右上で鳴る私の携帯を取り、耳に当てた。

A「…ふぁい…。」

やる気の無い声を出す私。

日向「A…。
あんたらは相当お疲れのようですねぇ…?
今日がなんの日か知ってるでしょ!!!」

キーン…

電話の相手の大きな声で段々覚醒してくる。

A「日向…。おはよう…。
今何時…?」

確か、部屋に戻ったのが8時。
2時間寝れればいいやと思って少し仮眠して…。

日向「13時です。」

………へ?

A「寝過ごした!!!」

日向「寝過ごしたの次元じゃないわよ!!!」

ぎゃーぎゃーと日向に説教をくらいながら準備をする。

……あれ?

A「日向。さっき、あんた”ら”って言った?」

日向「そうよ。
あんたら。Aと、涼。」

ですよねー…。涼しかいませんよね…。

日向「だから、Aが涼を起こしてから…

あ、涼。おはよう。遅かったわね。」

A「え?涼きたの?」

日向「来たわよ。あとはあんただけね。
5分いないにきなさいよ!!!」

昨日よりは少しだけ伸びてるけど、やっぱり5分は無理です。



《日向SIDE》
ーー電話の前に少し遡るーー

AM10:00
隊員「本部指揮官!
第一部隊隊長と隊長補佐がまだ来ていません」

その言葉で私、橘日向はムッとする。

日向「じゃあ起こしに行ったらどう?」

Aのことだ。
悪い夢でも見て眠れなくなったんだろう。

隊員「ですが…」

日向「いいわ。隊長を起こしに行くのが怖いんでしょう?
私が後で起こすからもうちょっとゆっくりさせてあげて。」

隊員「…いいんですか?本部指揮官。」

隊員は不安そうな顔で見てくる。

日向「貴方、今年からの隊員なのね。
大丈夫よ。他の隊員も普通でしょう?
あの子はこの日になるといつも遅刻するの。
今日は…」

私は少し言葉を飲む。

日向「今日は旧東京の命日だから。」

今から4年前の今日。
旧東京は滅びた。

あの日私達は何もできなかった。
Aも何もできなかった一人。

旧東京の命日。
そして、あの人の命日。

PM13:00

流石に遅いでしょ。
毎年12時には来てるのに今日は遅すぎる。
私はAの携帯に電話をかける。

1コール…2コール…3コール…

A「…ふぁい…。」

日向「A…。
あんたらは相当お疲れのようですねぇ…?
今日がなんの日か知ってるでしょ!!!」
キーン…。
Aを起こすように大きな声をはりあげる。

A「日向…。おはよう…。
今何時…?」

まだ寝ぼけているのか、ふわふわしている。

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作者名:かえぴょん | 作成日時:2015年5月20日 7時

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