ねぇ、ちょっとあのヒロイン叩き潰していい？【ハイキュー！！】

ななつ ページ8

｢は、ちょ、何…｣


｢ほら、行くよ坂元さん。…山口も｣



私の事はお構いなしに腕を引っ張ってずんずんと進んでいく月島くん。



月島くん、ああいうタイプの女子が苦手なのは分かるけど私を巻き込まないでほしい…。




容赦なく掴まれた右腕は痛いし、少し後ろから小走りで追いかけてきた山口くんも戸惑っているみたい。




少し行ったところで春峰さんが見えなくなったので思いっきり振り払う。



｢ちょっ、と！…急に止めてよ、びっくりする｣


｢…あぁ、ゴメンゴメン。あのヒトと一緒に帰るのは嫌だったからつい｣


文面だけ見れば謝ってくれたので許そうとなれるが、直接聞いてみろ。


まったく心のこもっていない謝罪に見下すような視線。これだけで分かると思う。こいつは性格が悪い。




あわあわと申し訳なさそうな顔をしている山口くんはまぁ許そう。はいそこ、何様とか言わないで。




｢…はぁ、まぁ方向一緒だからいいけどさ。次からは止めてよ、ホント｣


｢分かってる｣



あーくそ、この一言にもなんかイラッと来るものがあるな。



つーか…身長でか。山口くんはまだしも月島くんはあんま話さないもんなー…。



｢…えーっと…さ、坂元さんってこっちの方向だったんだね！知らなかったなぁ…あはは｣



気まずい沈黙に気を使ったのか、山口くんが話しかけてくる。



｢うん、私も。びっくりだよね｣


｢だねー。…あ、そういえばずっと思ってたんだけどさ、坂元さんってグミが好きなの？｣



｢え？そうだけど…なんで？｣


｢なんかいつもグミを持ち歩いてるって言う噂が…｣


｢は？そんな噂があんの？学年で？｣


え、嘘でしょ。そんなになるほどのことかな？



｢あ、いや、バレー部の間でっていうか｣


｢なんだ、そっちか…びっくりした｣



なんだ、慌てさせないでよ…。



しかしその会話から盛り上がり、中々楽しく帰ることができた。



ただ、月島くんはほとんど喋らなかったけど。
クールだなぁ。女子には凄いモテそう。



とりあえず今日分かったこと、山口くん純粋で可愛い。私より可愛い。超ショック。結構ガツンと来た。意外と。




------------------------

白黒です。この回、自分でも何がしたかったのか分かりません。山口くんと絡ませたかったのか月島くんと絡ませたかったのか…。

なんかすみませんでした…！

やっつ→←むっつ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す