ねぇ、ちょっとあのヒロイン叩き潰していい？【ハイキュー！！】

とお あまり いつつ ページ17

とある日の昼休み。


｢でさー、アイツに仕事しよう？ってかるーく注意しただけなのにめっちゃ睨まれて、本当意味分かんない！！｣


｢あー、そっちも大変なんだね…｣




友達の部活の愚痴に相槌をうちながら、春峰さんの事を思い出す。



うーん、睨まれはしないけどすぐに泣かれるんだよね…。




はぁ、女子って本当に面倒くさい…なんて、私も女子なんだけど。





その後も、最近数学の先生がハゲてきたとか、新色のリップがほしいだとか中身の無い会話をしていると担任に声をかけられた。





｢お、丁度良かった、お前ら暇そうだな。このプリント、春峰に渡してきてくれないか？どっか行っちまったんだよ｣



｢えー、だるー、うちパス。春峰とか苦手だし…先生自分で行ってくださいよー｣


｢んなこと言うなって！俺これから用事があるんだよ。急遽学年の職員会議することになってさ。だから、な？…んじゃあま、よろしくー｣





言いたいことだけ言って去っていった先生。…自由だなぁ、あの人。



｢えーもうやだー！A行ってよー…｣



不愉快そうに眉を寄せ、ぐたっと体を机に預ける彼女をちらりと一瞥し、一つため息をつく。




｢もう、仕方ないなぁ…いいよ、私が行ったげる｣



そう言った途端にガバッと体を起き上がらせ、笑顔になった彼女。



｢え、マジ！ありがとー！！流石A！｣




｢た、だ、し！今度アイス奢ってよ？私もあの子苦手なんだからねー？｣


｢もち！いやぁ、持つべきものは友だよね！！｣





調子良いなぁ、ったくもう。


心の中でぶつくさ文句を言いながら、重たい腰を上げる。







……春峰さん、どこだろ。

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