手は届かないはずだった【まふまふ】

episode12 sideそらる ページ13

「...っ誰だよっ！？」

あまりのことに動揺して 声が裏返る


「あの子です！」


まふがこっそりと指さす。急いで目を向けたその先にいたのは＿＿＿＿



「...は？立花さん？え、なに、お前やっぱりホも...」
「違いますよっ！！立花さんの後ろ！女の子いるでしょう！？ていうかやっぱりホ モってなんですか！もう、失礼な...」


ギャンギャンうるさいまふはおいておいて、その女の子を探す

関係者だろうから挨拶しなくちゃいけないしな


...ん、あの子か。

「あの」

「あ、はい」


そう返事して彼女が振り返った


その顔を見た途端、言葉がとまる


＿＿＿＿まさに、美少女

ぱっちりと開いた二重の目に、ほんのりそまった頬と毛穴のない綺麗な白い肌
ぷるんとした唇、小さな鼻

どこをとっても綺麗な形で、誰でも目を引くような

完璧な容姿をもった人だった


「ど、どうかしましたか？」

「あ、すみません。そらるです、よろしくお願いします」

「はじめまして、演出のAです！よろしくお願いします」

ふわりとした可愛らしい笑顔をみせた彼女
その笑顔には裏がなく、純粋でただ美しかった


いい子そうだな...これならまふも...

「演出、よろしくお願いします。...それと、まふのことも」


「え、...？」


少し戸惑った風の彼女に笑いかけ、まふのもとへとむかう

「まふ」

「なんですかー？そらるさん」

笑顔で振り返ったまふは相変わらずイケメンで

誰よりも優しいこいつなら


「まぁ、頑張れよ。応援してる」

「あ、ありがとうございます！！」

嬉しそうに笑うまふ

相棒の恋が実るよう 手伝ってやるか

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