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大切な人 ページ13

ナオミが一通り泣き止み。抱き合っていた二人の体が離れた時。
谷崎が唐突に口を開いた。
「あのさ、ナオミ少しAと二人きりにさせてもらえないかな」
真剣な面持ちをみてナオミも何かを察したのか
「分かりましたわ」
と一言言い残し医務室を後にした。
ナオミが部屋を出たことを確認した谷崎はAの方を振り返りその体を力強く抱きしめた。
「谷崎君。痛いよ」
「ごめん」
「君を!君を危険な目に合わせてごめん。君に痛い思いをさせてごめん。もっと早く助けてあげられなくて」
「谷崎君。もういいよ。もうそんな辛い顔をしないで?私は大丈夫だから」
「君は優しすぎる!いつだって自分より他人を優先して……もっと自分を大事にして、そうでないとボクは……ボクは……」
「谷崎君。こっちを向いて?」
「……」
「さっきも言ったけどもう一度言わせて?谷崎君助けに来てくれてありがとう。凄く凄くうれしかったよ」
「どうして君はボクらを責めないの……?」
「そんなの責める理由がないからだよ。それにナオミちゃんも谷崎君も私の大切な人だからそんな悲しそうな顔して欲しくない」
「ボクだって君のことが大切なんだ。だからこれからはあんなむちゃしないで欲しい」
「うん……。ごめんね。これから気を付けるよ」
「気を付けるじゃなくてもうあんなことしないで」
「ごめん、それは約束できない。私だって大切な人を守りたいから」
「君は本当にどうしていつもそうなの……ボクがあの時どれだけ心配したと思ってるの」
「ごめんね」
「分かった、じゃあ君が無茶しないようにこれからはボクに君を守らせて?ボクは戦闘向きの異能力じゃないでも、異能力者としてじゃなくて彼氏として君を守りたい。」
「谷崎君……」
「駄目、かな?」
「ううん!駄目じゃない!でも谷崎君も無茶しちゃだめだよ」
「君もね」
「気を付ける」
「だから気を付けるじゃなくて……はぁ、って言っても無駄か……」

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クコ(プロフ) - ルイさん» コメント返信遅くなってしまいすみません。そう言ったことは読者様のご想像にお任せします。 (2018年10月9日 20時) (レス) id: c68ef9c665 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - 立原さんは死んだんですか? (2018年9月14日 18時) (レス) id: 63736b3e41 (このIDを非表示/違反報告)
クコ(プロフ) - 桜木 茜さん» コメントありがとうございます!!そんな風に言ってくださると物書き冥利に尽きます! (2018年4月20日 3時) (レス) id: c68ef9c665 (このIDを非表示/違反報告)
桜木 茜(プロフ) - 今日最後まで読ませていただきました。涙がドバドバ止まりません、すごく良かったでふ! (2018年4月18日 20時) (レス) id: 276600753d (このIDを非表示/違反報告)
クコ(プロフ) - 雪のさん» 最後まで読んでいただいて、さらにコメントまで下さってありがとうございます!!嬉しい限りです!これからも頑張っていきます! (2018年2月18日 23時) (レス) id: 336d684e71 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クコ | 作成日時:2018年1月11日 3時

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