4-終- ページ39
俺の問いかけに迷うことなく侯隆くんは言う。
「たっちょんのことに決まっとるやろ!」
「だから、もうそれやめてってば!」
「怒ってるのも可愛いぞ!!!」
「アホやろ!!!」
「もうなんでも言うて!どんなたっちょんでも俺は受け付けてる!!」
「頭いかれとるやろほんま!ってか退けや!重いねん!!」
「ごめん!そうやったな!」
ってまるで王子様みたいに手を差し伸べる。
俺はお姫様か。
「何その手の出し方!俺女ちゃうし!」
「可愛いのは支えてあげるのが男の義務ってもんやろ!」
「何その義務!?絶対嫌や!」
「じゃあ、力づくにでも……っ!」
と、両腕を広げてこちらへ来るから、とっさに立ち上がって逃げる。
「やめて!寄ってこんといてーーー!!!」
「たっちょんーーーー!可愛いぞーーーーー!!!」
「うるさいうるさいうるさーーーーい!!!」
座敷に逃げ込んだら、
「あんたら、ええ加減座ってご飯食べな!!」
バッチコーン!!!!!!
「「いったあーーー!?」」
待ち構えていたオカンの脳天チョップで毎回終わりを告げる。
はぁ、今年25歳。
まだまだ反抗期は続きそうです。
「ご飯食べるたっちょんも、可愛い!!」
「もうええって!ご飯食べーな!侯隆くんさっきから疲れたからってお茶しか飲んでない!」
ほんまに、毎回毎回お兄ちゃんには疲れさせられます……
でも、そうやって「可愛い」って言い続けてくれて俺を楽しませてくれてるって言う事実は秘密やで?
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作者名:これさわ | 作成日時:2019年4月22日 23時