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「マルっ！ドリンク、コーラ３つ！」
孤独を感じてた僕の耳に入る亮ちゃんのよく通る声。
「は、はい！」
慌てて３つ入れて持っていく。
「おっ、結構早いやん！それで頼むで！」
と、お褒めの言葉を頂いて亮ちゃんは運んでいった。
寂しいかと思っとったここの仕事は、意外に忙しくて、僕は結露よりも多くの汗をかいたと思うくらい、あくせく働いた。
……………………………
午後六時。
忙しかった仕事がひと段落ついた、と思ってたら、どうやら閉店らしい。
とりあえず店じまいして入口のシャッターを閉めたら、信ちゃんさんが店内の真ん中に机を置いた。
すると、いつのまにかドリンクを入れて来てた亮ちゃんが机に３つコーラを置く。
「ほな、１日目、お疲れさん！！」
って信ちゃんさんが言うて、僕もとりあえず二人に合わせて乾杯する。
「あっ、せやせや、寝泊まりはここやで。二階に寝室、一階にシャワーがあるからそれに入りや」
「分かっとるよ、そんなん」
「マルが知らんやろ？」
「あー、そっか」
「……あっ、ありがとうございます」
「ん、ええよぉー、頑張ってくれてんからな！」
「横山くん、今年は遅いんやね。いっつも一番に来てたのに」
「そうやなぁ、今年はなんか色々あったらしいわ。でも明後日から来るみたいやから待っときな」
って、さっきから談笑してるけどさ……
「あの〜、その、ヨコヤマさんって……？」
「あー、言うてなかったなぁ。ヨコってのは、俺の同期で、都会の方の大学通ってる白くて細いのやわ。で、毎年亮と一緒でここで働いてもらってるんやけど、今年はなんか色々大変らしくて明後日からなんやわ」
「まぁ、多分マルも会うから待っとき！めっちゃおもろい人やから！」
「は、はぁ、なるほど……」
なんて答えるものの、またわからん人が増えるんやと思ったら、ちょっとだけ不安やった。
なんとなく、信ちゃんさんも個性強いから、そんな感じで。
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作者名：これさわ | 作成日時：2019年4月22日 23時
